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2020 Fiscal Year Research-status Report

健康寿命延伸に貢献する「美しい歩き方」の定量的評価

Research Project

Project/Area Number 20K19588
Research InstitutionKogakuin University

Principal Investigator

齊藤 亜由子  工学院大学, 先進工学部, 助教 (90710715)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords美しい歩き方 / 歩行計測 / 歩行解析 / 関節角度 / 官能評価 / 主観評価
Outline of Annual Research Achievements

令和2年度の計画は計測システムを構築することであったが,今年度は計測システムの変更に伴い,新しい計測システムを用いた歩行解析手法の構築と,「美しさ」を評価するためのアンケート項目の検討を行った.申請時は9軸モーションセンサと力覚センサを用いた計測システムの構築を予定していたが,美しさの要素は人間の細かい動きの中にあることから,関節角度などの運動学的データの計測のみに着目し,より精度よく計測可能な光学式動作解析装置を使用する計画に変更した.一般的に光学式動作解析装置を用いた動作計測において,被験者は数十個の反射マーカを身体に装着するが,身体に装着するマーカ数が少ないほど被験者の動きは制限を受けないことから,今年度は最小のマーカ数で歩行の特徴を得るための解析方法を検討した.サーボモータ制御のヒューマノイドロボットにヒトの歩行における矢状面の膝関節角度,足関節角度の変化を再現させ,3個の反射マーカをそれぞれ体幹・下腿部・足部へ1つずつ貼付し,3個のマーカの動きのみから歩行の特徴を抽出できる可能性を確認した.さらに,歩行における関節角度,関節モーメントなどのバイオメカニクス的要素と,美しさを評価するときの心理的要因との関係性を明らかにするためのアンケート項目選定の第一歩として,「美しい歩き方」の動画を視聴した評価者に対するアンケート調査を行った.アンケート結果から美しさを評価する際の評価語間の相関係数を導出し,「美しい歩き方」を評価するときの評価語間の関連性を示すことで,評価者が「美しい」と評価する心理的背景を検討した.その結果,「上品さ」「明るさ」「優雅さ」が美しい歩行を評価する際の「美しさ」の印象に関連していることが示唆された.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

令和2年度は計画に記載した計測システムを変更して新しく光学式動作解析装置を購入したが,光学式動作解析装置使用者への使用方法講習会の実施,計測・解析練習を行い,正確に計測するためのノウハウを得た.また,三次元動作解析装置の導入により,少数の反射マーカのみで歩行の特徴を抽出する手法を構築し,解析方法を含めた計測システムの構築を行うことができたと考えている.さらに,令和4年度に行う予定である「美しい歩き方」のアンケート調査に関して,適切なアンケート項目を選定するための予備アンケート調査を行った.一般的な官能評価において行われるアンケート方法について文献調査することにより,今回の予備アンケートを設計・実施した.予備アンケートの結果,「上品さ」「明るさ」「優雅さ」が美しい歩行を評価する際の「美しさ」の印象に関連していることが示唆されたため,本調査用アンケートの設計において役立てたいと考えている.以上より,令和2年度の計画は概ね予定通り進んでおり,次年度以降の計画遂行のための準備も完了していることからおおむね順調と判断した.

Strategy for Future Research Activity

令和3年度はNPO法人ウェルネスビューティウォーキング協会様のご協力により,「健康的で美しい歩き方」を3名のウォーキング講師に再現いただく.本実験における「健康的で美しい歩き方」の定義は骨盤が後傾にならないように骨盤をたてて背筋を伸ばす歩き方であり,3種類の歩行速度(60bpm,85bpm,110bpm)での歩行を計測する.また,「健康的で美しい歩き方」と対照的な歩き方として骨盤を後傾させる歩き方を3種類の速度で計測する.計測後,関節角度を中心に「健康的で美しい歩き方」の特徴を得るとともに,任意の身体部位の角速度 ,加速度等を検証する.また,少数マーカのみでの歩行の特徴抽出について検証する.さらに令和2年度に行った「美しい歩き方」の予備アンケート調査の結果から本調査用アンケート項目を選定し,令和4年度に計画している「美しい歩き方が美しいと評価される認知構造の解明」 のための本調査用アンケート作成を開始する.

Causes of Carryover

歩行計測のための購入装置変更のため,前倒し支払い請求を行った.今年度の交付申請時は,使用する歩行計測システムとして9軸モーションセンサと力覚センサを予定していた.しかし,美しさの要素は人間の細かい動きの中にあることから,関節角度などの運動学的データの計測のみに着目し,より精度よく計測可能な光学式動作解析装置を使用する計画に変更した.光学式動作解析装置は9軸モーションセンサと比較して屋外計測に不向きなシステムであるが,屋内においても照明などを変化させることで歩行路の背景を変えることにより,申請時に予定していた美しさの官能評価における背景の影響を検証できるため,屋内計測において最も精度が高い計測を行うことができる光学式動作解析装置を選定することとした.前倒し請求の単位が10万円であったため,光学式動作解析装置購入分の残額として次年度使用額が生じたが,次年度使用額分は計測時のウェアなど消耗品等に使用予定である.

  • Research Products

    (4 results)

All 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (3 results) (of which Int'l Joint Research: 3 results)

  • [Journal Article] 歩行計測における大腿マーカ前方貼付の膝関節角度への影響2021

    • Author(s)
      齊藤亜由子,奈良雄斗,木澤悟
    • Journal Title

      日本福祉工学会誌

      Volume: 23-1 Pages: 5月発行予定

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] A study on the view factor in sensory evaluation of human motion2021

    • Author(s)
      Jun Muramatsu, Shogo Takeuchi, Ayuko Saito
    • Organizer
      19th International Symposium on Advanced Technology
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] Experiment on selecting evaluation words for sensory evaluation of beautiful walking2021

    • Author(s)
      Shogo Takeuchi, Jun Muramatsu, Masaki Tamura, Ayuko Saito
    • Organizer
      19th International Symposium on Advanced Technology
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] A study on motion measurement for early screening for neurological disease2021

    • Author(s)
      Tatsuro Sato, Shigeo Yamashita, Shinichiro Morichi, Hisashi Kawashima, Gaku Yamanaka, Satoru Kizawa, Ayuko Saito
    • Organizer
      19th International Symposium on Advanced Technology
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2021-12-27  

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