2023 Fiscal Year Annual Research Report
握れないボールを用いた投動作の分類および子どもにおける投球練習の検討
Project/Area Number |
20K19623
|
Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
本山 清喬 九州産業大学, 健康・スポーツ科学センター, 助教 (80824903)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | ボール投げ / スポーツバイオメカニクス / 把持可能性 |
Outline of Annual Research Achievements |
ボール投げは近年の体力低下における明確な課題として指摘されている。投動作は多くのスポーツを構成する動作である。ボールの種類は様々あり、中には握ることができないボールの場合もある。その場合、テイクバック時の動作が小さくなり、ボールを適切に加速できないという課題が発生し、テイクバックにおいて1)両手支持、2)手首を屈曲させ手の平と前腕で支持によって握れないボールに適応している。 小学生のドッジボール選手における実態調査として、ボール投げ動作の特徴を分類し、最適にボールを加速させるモデル作成を行うために、300名のデータ収集を実施した。 次に、光学式モーションキャプチャーシステムを使用した詳細な投動作に関する分析を実施した。そこでは、ボールの把持性を比較するために33名のデータ収集が完了した。その際、投動作の特徴に及ぼす影響を検討するために、パス解析を用いて比較した。その結果、握れないボールを用いた投球は、ステップの有無にかかわらず、同様の過程を経てボールを加速させた。また、握ることができるボールの場合、ステップを伴わない投球においてステップによる身体移動を補うように、体幹を後-前傾することで、大きなボールの加速距離を拡大させボールを加速させたことが明らかとなった(2020横浜スポーツ学術会議、International Journal of Sport and Health Science(20)260-270)。そのため、各条件で共通する体幹の動きに着目した練習効果を評価する方法を検討するとともに、握れないボールを用いた投球動作における重心移動を効果的に利用する練習方法を検討する必要がある。 また、アップルウォッチを活用したボール速度計測システムを開発(体育・スポーツ教育研究(24)印刷中)し、トレーニングの効果を即時フィードバックすることを可能にした。
|