2020 Fiscal Year Research-status Report
障害者スポーツを取り入れた体育授業のモデル構築および教育効果の検証
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20K19627
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Research Institution | Yonago National College of Technology |
Principal Investigator |
濱中 良 米子工業高等専門学校, その他部局等, 助教 (70846550)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | アダプテッド・スポーツ / パラリンピック / 体育授業 / 高専 / インクルーシブ / 身体知 / ゴールボール / 障害者スポーツ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,高校生年代(16~18歳)を対象とした「障害者スポー ツ」を取り入れた体育授業の授業モデル(90分5コマの単元構造図)を構築し,その教育効果について次の3点を明らかにすることを目的とした. 【1】身体機能の制限による身体感性の変化(身体知への気づき) 【2】学級集団意識の変化(他者との協力等) 【3】身体活動量の変化(脈拍や消費カロリー) これまで,本研究に関連する論文が2本掲載された. 一つ目は,【1】-【3】の基礎的な研究に該当する「16-20 歳を対象としたアダプテッド・スポーツの経験,興味・関心,知識に関する調査研究」である.日本体育学会アダプテッド・スポーツ科学領域のオンラインジャーナルに掲載された.これまでアダプテッド・スポーツに着目した授業実践や研究報告がされているものの,どれほどの学生が認知しているか,経験があるかは近年報告されておらず,本調査の結果,授業を行う上での基礎的な情報を把握することができた. 二つ目は,【1】【2】に関連する「ゴールボールを取り入れた体育授業の検討」であり,科研費の決定以前ではあるが,山陰体育学会にて研究発表を行い,山陰体育学研究に掲載された.本研究では,段階的な授業を考案する際の課題を明らかにすることができた.これはゴールボールの授業実践方法を検討する際の基礎的な資料となるものである.また、授業成果として新たな身体感覚への気づきを促す可能性が示唆された. 研究成果1:・濱中良(2020): ゴールボールを取り入れた体育授業の検討:高専生を対象とした体育授業の実践報告から.山陰体育学研究, 35: 17-23. 研究成果2・濱中良,宇野直士(2021): 16-20歳を対象としたアダプテッド・スポーツの経験,興味・関心,知識に関する調査研究.アダプテッド体育・スポーツ学研究,7,1(2021.4.5受理,2022.3発刊予定)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナの影響もあり,2020年4月から5月下旬まで遠隔授業が実施された.対面授業が再開されてからも接触を極力控えた種目の実施となった.そのため,当初予定していた種目が実施できないことや十分な授業時間の確保ができない事態が起きた.可能な範囲で授業を実施したものの,車椅子競技の実施や,身体活動量の測定は試験的な導入のみであり本格的な実施には至らなかった.コロナは現在の授業にも影響を与えており,接触が起きるスポーツに関しては実施が困難となる可能性も考えられる.今後は,当初予定をしていた計画を多少変更する形でも研究を進めて行く予定である.
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Strategy for Future Research Activity |
【1】身体機能の制限による身体感性の変化(身体知への気づき) 昨年度実施したゴールボールの授業成果をまとめて報告する予定である.データはまとまっており身体感覚の変化に着目した研究となる予定である.また,車椅子を用いたアダプテッド・スポーツの授業案も作成中であり,今年度実施予定である. 【2】学級集団意識の変化(他者との協力等) 授業観察やアンケート結果から他者との交流が生まれやすいことが明らかになってきているものの,他の授業との比較検討が行えていない状況である.今後は,本当にアダプテッド・スポーツ授業が「他者との交流が生まれやすいか」についてインタビュー調査,テキストマイニング を活用して多面的に検討を行う予定である. 【3】身体活動量の変化(脈拍や消費カロリー) ボッチャにおける身体活動量の測定は簡易的ではあるものの実施できた.今後は,様々な種目の身体活動量を測定し,種目ごとの特性や体育授業として適切な実施時期の提案を行う予定である.
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Causes of Carryover |
コロナの影響により,当初予定していた出張(学会参加や研究打ち合わせ)が取り消しとなった.また研究協力を依頼する予定であったものの,同様の理由で依頼することができなくなったこともあり謝金についても繰越しとなった.物品費は,当初購入予定だった車椅子の台数を確保することができず現時点で購入できる数を購入した.また安価な車椅子が体育で使用して安全上問題ないかの検討も行う必要があり,当初の予定よりも少ない台数を導入することとした.
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Research Products
(2 results)