2020 Fiscal Year Research-status Report
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20K19648
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
橋本 良太 順天堂大学, 医学部, 助教 (60433786)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ビタミンB2 / マクロファージ / 酸化LDL / 動脈硬化 |
Outline of Annual Research Achievements |
ビタミンB2は、肌あれ・口内炎の改善などのサプリメントとして利用されるほか、動脈硬化の原因になる高コレステロール血症を改善するために医薬品としても使用されている。しかしながら動脈硬化を改善するという報告はなく、ビタミンB2が動脈硬化を増悪させる何らかの作用を併せもつ可能性が示唆されていた。申請者らはin vitroの結果ながら、動脈硬化につながる重要な過程である「マクロファージによる酸化LDLの取込み」をビタミンB2が促進するデータを得ており、この作用により動脈硬化を増悪させる一面があるという仮説を立てた。そこで、「ビタミンB2が動脈硬化を増悪させるかどうか」を検証し、サプリメントとして「副作用の出にくい摂取量の提示」と「安全な使用」につなげることを最終目的として本研究をスタートした。 しかしながら新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が猛威を振るう中、緊急事態宣言や不測事態による研究中断に備えるため、当初予定していた研究時間を確保できなかった。そのため研究が遅延しており、報告すべき研究成果は得られなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
COVID-19が猛威を振るう中、緊急事態宣言や不測事態による研究中断に備えるため、当初予定していた研究時間を確保できなかった。そのため研究が遅延している。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の最終目的は、「ビタミンB2が動脈硬化を増悪させるかどうか」を検証し、サプリメントとして「副作用の出にくい摂取量の提示」と「安全な使用」につなげることである。次年度は、当該年度に予定していた「動脈硬化の発症過程におけるビタミンB2の作用をマウス由来の細胞(in vitro)で検証」すること、そして次年度に元々予定していた「マウス(in vivo)にてビタミンB2の摂取量と動脈硬化の関係をモニタリング」と「動脈硬化の発症過程におけるビタミンB2の作用をヒト由来の細胞(in vitro)で検証」することを目指す。 ただし「マウス(in vivo)にてビタミンB2の摂取量と動脈硬化の関係をモニタリング」の開始時期については、緊急事態宣言や不測事態による研究中断が実験動物に与える不利益を考慮しながら、COVID-19の状況に応じて判断したい。
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Causes of Carryover |
「7. 現在までの進捗状況」で述べたように、当初予定していた研究時間を確保できなかった。そのため、実支出額が0円となり次年度使用額が生じた。生じた次年度使用額は、当該年度に予定していた「動脈硬化の発症過程におけるビタミンB2の作用をマウス由来の細胞(in vitro)で検証」するために使用する予定である。
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