2020 Fiscal Year Research-status Report
バスキュラーストレッチによる高齢者の認知機能および動脈硬化度に対する有用性の確立
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20K19657
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Research Institution | Tezukayama Gakuin University |
Principal Investigator |
新野 弘美 帝塚山学院大学, 人間科学部, 講師 (70811363)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | スタティックストレッチング / 前期高齢者 / 認知機能 / 血管内皮機能 / 動脈硬化度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、前期高齢者を対象とし、バスキュラー(スタティック)ストレッチングのみの継続施行による、認知機能および動脈硬化度への有用性を確立する。研究対象者は、運動習慣のない前期高齢者とする。 令和2年7月までに帝塚山学院大学の倫理委員会の承認を得て、対象者募集のチラシを作成し、8月から研究拠点となる枚方市の市施設にチラシを設置、説明会を実施した。後期高齢者からも参加したいという意向が多く、受け入れをした。11月末までに参加者の合計は、96名(前期高齢者65名・後期高齢者31名)であった。12月に予定していた研究内容説明会は、緊急事態宣言や大阪モデルがREDとなり、令和3年4月中旬まで延期となった。 4月末からバスキュラー(スタティック)ストレッチングの介入前の測定を開始したが、新型コロナウイルス感染の懸念から辞退者が38名(前期高齢者27名・後期高齢者11名)申し出があった。研究内容説明会にて、研究参加に同意をいただいた対象者を無作為に介入群とコントロール併用群の2群に分類した。 運動介入期間は6ヶ月間とし、介入群は毎日15分間のバスキュラー(スタティック)ストレッチングを1日1回以上、ややきついからきついと感じる強さで施行する。コントロール併用群は3ヶ月間を未介入とし、その後3ヶ月間は介入群同様にバスキュラー(スタティック)ストレッチングを施行する。両群共に3ヶ月後、6ヶ月後、脱介入6ヶ月後に介入前と同様の項目を評価する。 介入群には介入前測定後、順次ストレッチングの教材と指導動画(DVD)を手渡し、実施を開始している。これから、任意ではあるが介入期間中に、新型コロナウイルス感染症対策を万全にし、週に1回か2週に1回の頻度で、バスキュラー(スタティック)ストレッチング講座を開催し、ストレッチング施行方法の確認と継続実施予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和2年は新型コロナウイルス感染症拡大の影響がある。大阪府は陽性者数の増加に伴い、緊急事態宣言や大阪モデルREDの状態から、参加者募集(96名)後の研究予定が延期になっている。延期期間中に、コロナウイルス感染症への感染不安が理由で、参加辞退の申し出(38名)があった。介入前測定の時期が、令和3年の4月からになり、5月から6ヶ月の介入グループのバスキュラー(スタティック)ストレッチング介入を開始した。
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Strategy for Future Research Activity |
大阪府の緊急事態宣言が解除後、直ぐにバスキュラー(スタティック)ストレッチングの講習会を開講し、ストレッチングのフォームや実施方法を確認する。6ヶ月の介入グループに対しては、任意参加ではあるが1週間か2週間に1度講習会を開講し、毎日の実施状況記録(ストレッチング日誌)を回収する。6ヶ月の介入グループ、3ヶ月の介入グループにそれぞれ、電子メールもしくは郵送にて介入期間別の情報内容を考慮し、ストレッチングの促しや健康情報を発信する。 介入3ヶ月後の8月から9月にかけて、軽度認知障害の集団用認知検査(Five Cognitive functions)および2回目の測定を実施する。介入前の測定時に2回目の測定日程を決め、書面にて手渡し済みである。2回目の測定後、3ヶ月の介入するグループにも6ヶ月の介入グループと同様に、バスキュラー(スタティック)ストレッチングの資料とDVDを配布し、任意参加ではあるが週に1回か2週間に1回の講習会を開講し、毎日の実施状況記録(ストレッチング日誌)の記入を依頼する。 介入後6ヶ月後の11月から12月にかけて、軽度認知障害の集団用認知検査(Five Cognitive functions)および 3回目の測定を実施し、介入効果を検証する。 令和4年度には、帝塚山学院大学人間科学部研究年報、日本健康教育学会、日本体育学会、日本体力医学会のいずれかにて、学会発表および寄稿予定である。
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Causes of Carryover |
研究計画が延期となり、物品購入額と人件費・謝金において、令和2年度の予定額を使用しなかったため。
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