2020 Fiscal Year Research-status Report
「生活活動の多様性」は健康寿命延伸における新たな評価概念となり得るか
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20K19664
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
高橋 淳太 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究員 (20838388)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 生活活動 / フレイル(虚弱) / 地域在住高齢者 / 多様性 / エントロピー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、高齢者における生活活動の多様性に着目し、生活活動多様性を評価するための評価指標の開発と、生活活動多様性と要介護状態の前駆状態であるフレイルとの関連を横断的・縦断的に検討することを目的としている。 研究計画の初年度は、1)生活活動多様性の評価指標の開発と2)生活活動多様性とフレイルとの関連について横断研究を実施することを目的とした。 1)について、高齢者領域の専門家との協議や地域在住高齢者を対象とした事前調査により、生活活動多様性評価表(Activity Diversity Questionnaire: ADQ)を作成した。ADQは20項目の生活活動について、過去1週間の実施頻度について聴取するものであり、情報学の分野で使用されているエントロピーの概念を用いて多様性スコアを算出するものである。多様性スコアは0-1をとり、スコアが高いほど生活活動の多様性が高いことを示すものである。また、地域在住高齢者においてADQの信頼性と妥当性を検証し、十分な信頼性と妥当性を有することが確認された。 2)について、板橋区フィールドにおける地域在住高齢者を対象とした会場調査を実施し、生活活動多様性とフレイルとの関連について横断的に検討を行った。フレイルの判定は日本版Cardiovascular Health Study基準を用いた。対象者は658名(年齢中央値72歳、女性60.5%)となり、その内フレイルであった者は27名であった。社会人口統計学的因子と心身機能因子を調整したロジスティック回帰分析の結果、多様性スコアとフレイルとの間に統計学的に有意な関連を認め、両者に関連があることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画において、2020年度は1)生活活動多様性の評価指標の開発と2)生活活動多様性とフレイルとの関連における横断研究を計画通り実施することができた。 学会発表や論文投稿もできており、研究はおおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度では生活活動多様性とフレイルとの関連について、縦断的に検討することを目的に、調査の準備や実施、データ解析等を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
調査票のPDF化について、調査票内の情報が全てデータ化できてから実施する必要があり、また、参加者からの問い合わせがくることなども考えられたため、ある程度手元に調査票を置いておく必要があった。そのため、費用の次年度使用となった。
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Research Products
(3 results)