2021 Fiscal Year Annual Research Report
Association of self-monitoring for physical, cognitive, and social activity with disability
Project/Area Number |
20K19665
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Research Institution | National Center for Geriatrics and Gerontology |
Principal Investigator |
栗田 智史 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 老年学・社会科学研究センター, 研究員 (00803298)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 高齢者 / 介護予防 / セルフモニタリング / ポピュレーションアプローチ / 行動変容 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の計画当初は対象者を4年間追跡するものとしていたが(2016年度から2020年度)、2020年度は新型コロナウイルスの感染拡大の影響により様々な活動や外出の自粛など生活様式の変化があり、また十分なデータ収集が行えなかったため、3年間の縦断データを作成して解析を行った。 認知機能、身体的フレイル、および社会的フレイルの変化は、ベースライン時点で健常であった者の変化を解析した(追跡期間36.0±1.7カ月)。活動記録手帳の3年間の記録日数による三分位群(T1:低値~T3:高値)と各アウトカムの変化との関連を、共変量を投入したロジスティック回帰分析により調べた。認知機能低下と身体的フレイルは、T1群を参照とするとT3群において有意にオッズが低下した[認知機能低下:オッズ比(OR)0.35、95%信頼区間(CI)0.13-0.94、P=0.037;身体的フレイル:OR 0.22、95%CI 0.09-0.59、P=0.003]。社会的フレイルは、記録日数の3三分位群との有意な関連は認められなかった。 また、活動記録手帳の記録日数の3分位群と、ベースライン検査日から3年間追跡した新規要介護発生との関連を、共変量を投入したコックスの比例ハザード回帰モデルにより調べた。T1群を参照とすると、T2群、T3群ともに有意なリスクの低下が認められた[T2群:ハザード比(HR)0.60、95%CI:0.40-0.90、P=0.014;T3群:HR 0.14、95%CI 0.07-0.31、P<0.001)。 本研究の結果、活動記録手帳による身体・知的・社会的活動のセルフモニタリングの継続的な実施は心身機能を維持し、新規要介護発生のリスクを低下させることが示唆された。逆因果の可能性として、比較的健康な者が活動のセルフモニタリングを実施していたことも考えられるため、今後の更なる検証が必要である。
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Research Products
(7 results)