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2022 Fiscal Year Research-status Report

りんごポリフェノールによるPGC-1α非依存的なミトコンドリア生合成経路の解明

Research Project

Project/Area Number 20K19688
Research InstitutionNippon Sport Science University

Principal Investigator

吉田 裕輝  日本体育大学, 保健医療学部, 期限付一般研究員 (10870248)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywordsapple polyphenol / rat / mitochondria / mitophagy
Outline of Annual Research Achievements

本研究ではりんご由来ポリフェノールの摂餌が筋持久力の向上するメカニズムを解明するため、ミトコンドリアに着目した。筋持久力向上にはアデノシン三リン酸(ATP)産生に必要なミトコンドリア量の増加や機能の向上が重要であると考え、その機能や生合成に関与する分子群を分析することを目的とした。りんご由来ポリフェノールが筋持久力向上を引き起こすメカニズムを解明することで、生活習慣病罹患のリスクを低減させる可能性や、怪我や疾病といった健康上の問題により十分に運動ができない人々への有用性を検討している。
前年度までの研究では、ラットを対象とし、通常食を与える対照群、0.5%りんご由来ポリフェノール含有食を与える0.5%AP摂餌群、5%りんご由来ポリフェノール含有食を与える5%AP摂餌群の3群にわけて、各群の食餌摂取量をあわせるPair-Feeding法を用いて4週間飼育を行った。その後、麻酔科で腓腹筋を摘出し、生化学実験に用いた。
今年度は、凍結保存しておいた腓腹筋組織を用い、マイトファジーに関与する因子に着目して分析を行った。マイトファジーはミトコンドリア特異的なオートファジーとして知られ、古くなったミトコンドリアの代謝に関与していると考えられている。ミトコンドリアがATPを産生する際には一定量の活性酸素が漏出され、たえず酸化ストレスにさらされている。恒常性を失ったミトコンドリアは分解処理され恒常性の維持が保たれる。
本実験の結果では、ミトコンドリア量は各群間で有意差は認められなかったものの、マイトファジーに関与する分子が増加し、不良ミトコンドリアの処理が活発化している可能性を示唆した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

新型コロナウイルス感染症による影響で遅れた状態から開始した。
今年度は実験を行うことが出来たものの、遅れを取り戻すほどの進捗は困難であった。

Strategy for Future Research Activity

今年度の研究により、りんご由来ポリフェノール経口摂取したラットでは、骨格筋においてマイトファジーが亢進していることを示唆する結果が得られた。不良ミトコンドリアの分解が進めばミトコンドリアの量は減少傾向を示すことが考えられたが、いくつかの側面からミトコンドリア量を示す指標を評価したが、変化を示さなかった。
以前の研究結果から、りんご由来ポリフェノールを摂取した群でクエン酸合成酵素の活性が上昇する結果を得ている。クエン酸合成酵素の活性はミトコンドリア量と相関関係にあることが知られている。つまりミトコンドリア生合成が亢進している可能性を示唆する。
考えの一つとして、ミトコンドリア生合成による増加とマイトファジー亢進による分解の促進のバランスにより、ミトコンドリア量を示す指標は変化しなかった可能性を考えた。
つまり、りんごポリフェノール経口摂取によるPGC-1α非依存的なミトコンドリア生合が行われている可能性を視野に入れ、研究を進めていく予定である。

Causes of Carryover

今年度の研究は、新型コロナウイルス感染症による影響で遅れた状態から開始しました。今年度は実験を行うことが出来たものの、遅れを取り戻すほどの進捗は困難であったことが理由の一つとして挙げられます。
また、りんごポリフェノール経口摂取による骨格筋ミトコンドリア生合成経路についての研究を行っていたが、今年度はミトコンドリアの分解、マイトファジーに焦点を当てて研究を行ったため、購入した薬品等に変化があったことが挙げられます。

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Published: 2023-12-25  

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