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2020 Fiscal Year Research-status Report

腸管での亜鉛吸収機構を標的とした亜鉛栄養改善因子の探索と効果の検証

Research Project

Project/Area Number 20K19693
Research InstitutionKyoto Women's University

Principal Investigator

橋本 彩子  京都女子大学, 家政学部, 講師 (70781813)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords亜鉛栄養 / トランスポーター / ZIP4 / ZNT1
Outline of Annual Research Achievements

近年、我が国では亜鉛欠乏者が増加傾向を示し、有用な亜鉛欠乏対策が急務となっている。亜鉛が欠乏すると、味覚障害や皮膚炎、成長障害、免疫機能の低下、創傷治癒など多岐にわたる症状がもたらされ、特に乳幼児や高齢者にとって深刻な健康問題となる。食物由来の亜鉛は、主に消化管で吸収されるが、その吸収率は約30%程度と低く、摂取量を増大すると吸収率はさらに低下する。そのため、亜鉛欠乏の予防には摂取量を増加するだけでなく、吸収効率を高めることが有効であると考えられる。腸管での亜鉛吸収には、管腔側に発現する亜鉛トランスポーターZIP4と、血管側に存在するZNT1が必須の機能を担い、これらの発現量により亜鉛吸収効が調節されている。本研究は、腸管での亜鉛吸収機構(ZIP4とZNT1)に着目し、食物由来の亜鉛吸収促進因子を見出し、その効果を検証することを目的とする。まず、ZIP4または ZNT1の発現量を増大させる因子のスクリーニング系を構築した。約100種類の食品について種々の溶媒を用いた抽出物を調製し、スクリーニングを行った。複数の食品抽出物にZIP4またはZNT1の発現量を増大させる効果を見出し、現在、細胞内亜鉛レベルの変化について検討している。また、今回見出した食品抽出物によるZIP4の発現促進効果は、先行研究で報告した大豆由来抽出物に匹敵すると示唆する結果を得た。さらに、先行研究で見出した因子とは異なる作用機構でZIP4を増大させた可能性が示唆された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ZIP4またはZNT1の発現量を増大させる複数の食品抽出物を見出すことに成功している。細胞内亜鉛レベルの検討や、ZIP4を増大させる作用機構の検討を進めており、本研究はおおむね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

見出した食品抽出物による細胞内亜鉛レベルの変化について、詳細な評価を行うため、新たな評価系を構築する。また、ZIP4またはZNT1の発現量を増大させる活性因子の同定を進める。同定した因子によるZIP4またはZNT1のタンパク質発現への影響を詳細に解析するため、ZIP4とZNT1を発現させた小腸モデル細胞を樹立し、トランスウェルに培養する。同定した因子による頂端膜のZIP4と側底膜のZNT1の発現量の変化を評価する予定である。

Causes of Carryover

当初計画していた学会発表に関する旅費を使用しなかったことと、当初計画していた実験に関わる消耗品の購入に変更があったことにより、次年度使用が生じた。次年度の学会発表での使用と、実験に関する消耗品購入に当てる予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2020

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] Low energy intake and dietary quality are associated with low objective sleep quality in young Japanese women2020

    • Author(s)
      Hashimoto Ayako、Inoue Hiroko、Kuwano Toshiko
    • Journal Title

      Nutrition Research

      Volume: 80 Pages: 44~54

    • DOI

      10.1016/j.nutres.2020.06.002

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 幼児の行動特性と食生活習慣および母親の育児状況との関連2020

    • Author(s)
      橋本彩子、上原早織、篠原啓子、亀山詞子、井上広子、桑野稔子
    • Organizer
      第67回日本栄養改善学会学術集会

URL: 

Published: 2021-12-27  

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