2020 Fiscal Year Research-status Report
勤労者の健康や労働生産性への効果を最適化する1日の過ごし方とは?
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20K19701
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Research Institution | Physical Fitness Research Institute, Meiji Yasuda Life Foundation of Health and Welfare |
Principal Investigator |
北濃 成樹 公益財団法人明治安田厚生事業団体力医学研究所, その他部局等, 研究員(移行) (20762206)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 身体活動 / 座位 / 睡眠 / 加速度計 / 産業衛生 / 疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は課題1(1日の行動バランスと健康や労働生産性の縦断的関連性)のための①追跡データの収集、②さらなる研究対象者確保のための取組み、③データ集計ソフトの改修、④横断データを使用した論文執筆を行った。以下にその詳細な内容を示す。 ①追跡データの収集:今年度約1100件のデータをコホートに追加した。これにより分析対象者は約4000名まで蓄積された。ただし、メタボリックシンドロームなどの「発症」をアウトカムにするには依然として十分な数・追跡年数ではないため、引き続きデータ収集を継続する。 ②研究対象者確保のための取組み:当該コホート(健診センター)には潜在的な研究対象が多数いることから、彼ら/彼女らの研究参加(加速度計の装着)を促すためのチラシの作成・配布等を実施した。 ③データ集計ソフトの改修:データが数千件ある場合、従来保有していた加速度計データ集計ソフトでは処理に多大な時間を要するためソフトを改修し、処理速度を向上させた。 ④論文執筆:横断データを使用して「勤労者における24時間の行動とメンタルヘルスの関連性」についての論文を執筆した。本論文から、勤労者の心理的ストレスやワーク・エンゲイジメントと強く関連するのは休日ではなく、平日の時間の使い方であることを明らかにした。具体的には平日の座位や低強度身体活動時間を睡眠時間へ置換することで心理的ストレスやワーク・エンゲイジメントが不良である可能性が低値を示すことが示された。本論文はPreventive Medicine Reportsに掲載され、所属機関HPや外部WEBサイトを通じてプレスリリースを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題1の研究データが当初の計画通りに集まっているため。また、横断データを使った研究成果の公表(論文投稿、プレスリリース)を行うことができているため。
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Strategy for Future Research Activity |
課題1のサンプルサイズを拡大するために、潜在的な研究対象者(健診センター受診者)へ研究協力を呼びかけるチラシの配布など呼びかけを継続する。そのために研究フィールドとの密な連携をとっていく。
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Causes of Carryover |
故障した加速度計の補填を予定していたが、現在保有している数で当該研究を運営できることがわかったため補填購入しなかった。また、新型コロナウィルスの拡大に伴い、予定していたデータ検討会や国際学会が延期されたため。
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Research Products
(3 results)