2022 Fiscal Year Research-status Report
勤労者の健康や労働生産性への効果を最適化する1日の過ごし方とは?
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20K19701
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Research Institution | Physical Fitness Research Institute, Meiji Yasuda Life Foundation of Health and Welfare |
Principal Investigator |
北濃 成樹 公益財団法人明治安田厚生事業団体力医学研究所, その他部局等, 研究員(移行) (20762206)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 身体活動 / 座位行動 / 睡眠 / 加速度計 / 組成データ解析 / 疫学 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は課題1(縦断研究)に関して以下の①~③を実施した。 ①新規・追跡データの収集:今年度約1200件のデータをコホートに追加し、横断データは約6000名まで蓄積された。この中で、1年以上追跡可能な対象者の数については現在集計中である。 ②追跡率を高める取組み:セレクションバイアス(追跡不能者)を軽減するため、一部の対象者のみではあるが、所属する健康保険組合から健診等データを提供してもらうための手続きを進めている。これにより、本コホートに参加しなくても(当該健診センターを受診しなくても)データを収集することが可能になり、追跡率が向上すると期待される。現在、データ受領に向けて健康保険組合とオプトアウト等の手続きについて協議中である。 ③データ解析:収集した横断データを使用して心身の健康状態やwell-beingが最適かされる24時間の行動バランスについて分析を行った。その結果、最適な行動バランスはアウトカムによって異なる傾向があった。例えば、心血管代謝系の健康が最適化されるのは、座位行動(SB)が少なく、身体活動(PA)が多い1日であった。一方、幸福感やワーク・エンゲイジメントにおいては、SBが少なく、睡眠や低強度PAが多い1日が最適であった。また、心理的ストレスが最適化されるのは、低強度PAが少なく、睡眠や中高強度PAが多い1日であった。当該成果は第25回日本運動疫学会学術総会への演題登録が完了している。 また、課題2(介入研究)については、昨年度の報告書で記載のとおり、新型コロナウィルス感染症による影響が依然として強く残っている関係上、研究協力企業を集めることができなかった。そのため、今後は、収集済みの介入研究データを用いて当該課題の遂行にあたる(研究計画書記載の代替案)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題1の研究データが比較的順調に集まっており、追跡不能者を減らすための取り組みも進めているため。また、横断データを使った解析を進められているため。一方で、課題2の研究協力企業が集まらなかった点をふまえて、“おおむね順調”と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
課題1については、追跡不能者を減らすための対策(健康保険組合からのデータ提供)を進める。収集したデータをクリーニングし、成果公表(論文執筆)を行う。
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Causes of Carryover |
故障した加速度計の補填を予定していたが、研究規模の縮小に伴い、現在保有している数で当該研究を運営できることがわかったため補填購入しなかった。また、新型コロナウィルス感染症による影響で参加を予定していた国際学会やデータ検討会がオンライン参加となり、旅費等が削減できたため。
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Research Products
(7 results)