2020 Fiscal Year Research-status Report
Search for food components with sarcopenia preventive effect focus on hormones
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20K19716
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Research Institution | Morioka College |
Principal Investigator |
長谷川 和哉 盛岡大学, 栄養学部, 助教 (40781703)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | サルコペニア / 骨格筋委縮 / タンパク質代謝 / 食品由来成分 |
Outline of Annual Research Achievements |
サルコペニアは、高齢者における骨格筋量の減少や筋力低下を特徴とする加齢性筋委縮である。サルコペニアは、転倒・骨折や寝たきりのリスクを高めるため、健康寿命の延伸や介護予防の観点から極めて重要な疾病である。本研究の目的は、骨格筋細胞および肝細胞を用いたスクリーニング法を組み合わせることで、サルコペニア抑制に有効な食品由来の機能性成分を同定し、その機能を明らかにすることである。2020年度(初年度)は骨格筋細胞株(C2C12)を用いて、骨格筋に直接作用して筋委縮を抑制する食品由来成分のスクリーニングを行った。スクリーニングにはコルチコイドを添加したC2C12細胞を用いた。その結果、複数の食品由来成分において骨格筋委縮抑制作用を有することを見出した。これらのうち、3種類のCurcuminoid(curcumin, demethoxycurcumin and bisdemethoxycurcumi)について、骨格筋細胞における筋特異的ユビキチンリガーゼ(MuRF-1, Atrogin-1)の発現の抑制およびAktのリン酸化の亢進が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2020年度に予定していた骨格筋に直接作用して筋委縮を抑制する食品由来成分のスクリーニングを行い、食品由来の有効成分を複数同定したため。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、今年度に引き続き骨格筋に直接作用して筋委縮を抑制する食品由来成分のスクリーニングを中心に行う。また、肝細胞株を用いたホルモン分泌を制御する成分のスクリーニングについても実施する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの流行により長期にわたって実験できない状況が続いたため未使用額が生じた。また、2021年度に大学を異動したことから、改めて購入が必要な実験機器としてサーマルサイクラーを選定した。2021年度は、新たな実験室において骨格筋株および肝細胞株を用いた細胞培養実験をスタートする予定であり未使用額はその経費に充てることにしたい。
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