2021 Fiscal Year Annual Research Report
定期的な有酸素性運動が高糖質食後の動脈スティフネスに及ぼす影響:運動要素の解明
Project/Area Number |
20K19724
|
Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
小林 亮太 帝京科学大学, 総合教育センター, 講師 (40803002)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 動脈スティフネス / 血圧 / 血糖値 / 高糖質食 |
Outline of Annual Research Achievements |
高糖質食の過剰摂取は、血糖値上昇に伴い動脈スティフネスを増大させ、心血管疾患リスクを高める(Jacome-Sosa et al. 2016)。有酸素性運動は動脈スティフネスを低下させる(Kundsen et al. 2014)。しかし、有酸素性運動が高糖質食後に伴う動脈スティフネスに及ぼす影響は不明である。 (1)研究1有酸素性運動の時間と強度の違いが動脈スティフネスに及ぼす影響:中高齢者の動脈スティフネスを短期間の有酸素性運動トレーニングで低下させるには運動強度や時間を問わず、定期的に実施することが重要である可能性が示唆された。 (2)研究2有酸素性運動の異なる頻度が高糖質食後の動脈スティフネスに及ぼす影響:中高齢男女18名を対象に有酸素性運動トレーニング(60%予備心拍数、30分/回)を週2日実施(T2)群9名、週4日実施(T4)群9名に分けて8週間実施した。結果:介入前のbaPWVは両群で摂取前と比較して摂取後に増大して介入8週間後はT2群で摂取後に増大したが(p<0.05)、T4群で変化しなかった。 (3)研究3断続的有酸素性運動が高糖質食後の動脈スティフネスに及ぼす影響:中高齢男女14名を対象に、連続的な活動(1回30分間以上の活動)群7名、断続的な活動群7名に3軸活動量計(HJA-750C Active style Pro、オムロン社製)とForeAthlete 45S(ガーミン社製)を用いて分析した。結果:baPWVおよびCAVIは両群において75gOGTT用糖質液の摂取前と比較して摂取後に変化は見られなかった。 中高齢者の動脈スティフネスを有酸素性運動トレーニングで低下させるには運動の強度や時間を問わず、有酸素性運動トレーニングは高糖質食後に伴う動脈硬化症を抑制し、その効果は頻度により異なる可能性が示唆された。
|