2023 Fiscal Year Research-status Report
Exploration into Matroid Common Base Packing Problem
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20K19743
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山口 勇太郎 大阪大学, 大学院情報科学研究科, 准教授 (30780895)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | マトロイド / 組合せ最適化 / アルゴリズム |
Outline of Annual Research Achievements |
マトロイド交叉分割に対するボトムアップなアプローチとして,対象とするマトロイドのクラスを制限する方向から関連問題に取り組んでいる.特に,初心に帰り,グラフマトロイドや分割マトロイドのように,既に特殊な状況であれば解けている設定に関して再考し,その境界線となり得る性質が何であるのかを追究している. マトロイド単体ではなくマトロイド交叉の離散構造としての扱いやすさの本質を追究する観点から,情報を制限したマトロイド交叉問題に対する研究も引き続き行っている.依然として完全解決には至っておらず,部分的な結果が断続的に得られる状況が続いている.
これらの問題に関して近隣研究者と議論する過程で,マトロイド交叉問題と同様に組合せ最適化における中心的な問題である最大マッチング問題や最短経路問題に関する様々な問題が派生した. 最大マッチング問題に関しては,分散計算モデルにおけるブレイクスルー的な計算量改善を行うことに成功した.また,制約付き完全マッチング問題に関する固定パラメータアルゴリズムや,その派生問題の困難性なども得られている. 最短経路問題に関しては,辺重みが非負であるような通常の設定よりも少し広いグラフに対する制約付き最短経路問題に関する計算量が長年未解決であったが,その困難性がごく最近証明された.これを受け,適切なパラメータ設定を考え,この問題に対する 2 種類の固定パラメータアルゴリズムを設計した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
関連問題に関して断続的な成果が得られていることと,それらの議論から発展して生まれた別のテーマに関する共同研究が大きく進展していることは期待以上である. 一方で,当初から中心に据えている問題に関する進展は特に無く,全体として計画以上とまでは言えない.
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Strategy for Future Research Activity |
当初の問題と,情報を制限したマトロイド交叉問題に対する完全解決に至る有望なアプローチを模索する. また,既に得られている断片的な成果を全て論文にまとめて発表することで,問題意識を近隣研究者に共有する.
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Causes of Carryover |
各問題について国内外の共同研究者と推進しており,実際に訪問して密な議論を行って進めている.物価(特に航空券代)の高騰により,想定以上の支出が見込まれていたが,シェンゲン協定による滞在期間の上限によりヨーロッパ訪問が 1 回分無くなったこともあり,依然として残額が生じている.今年度は予定通り残額を執行して研究を推進する見込みである.
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