2023 Fiscal Year Research-status Report
Nonparametric statistical model for high dimensional directional data
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20K19760
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Research Institution | The University of Nagano |
Principal Investigator |
鶴田 靖人 長野県立大学, グローバルマネジメント学部, 講師 (30866017)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ノンパラメトリック統計 / 方向データ / 方向統計学 / カーネル密度推定 / バイアス修正 |
Outline of Annual Research Achievements |
「角度データのためのローズダイアグラム推定量のビン幅推定」に関する研究成果を国際学会で発表した。「高次元方向データのためのカーネル密度推定量のバイアス修正」に関する研究において、一般化ジャックナイフ法を適用したバイアス修正法を提案した。提案手法は、従来手法と比べて平均積分2乗誤差の収束スピードが速いことを明らかにし、数値実験でも提案手法は従来手法に比べて優れた性能を示した。国内学会等で意見交換した内容を踏まえて、いくつかの技術的な修正を行った上で研究成果をまとめて国際学術誌に投稿しており、「major revision」の判定後、再査読を受けている。角度データのためのカーネル密度推定量の新しいバイアス修正アプローチとして、Flat-topカーネル関数を円周上の密度推定に応用する研究に取り組んでいる。提案手法は、従来手法と比べて平均積分2乗誤差の収束スピードがより速いか同等であることを明らかにした。また、提案手法は、真の分布が特定の条件を満たす場合にroot-n consistencyを達成することが示された。数値実験においても提案手法の理論的性質を裏付ける結果を得ることができた。現在、提案手法を実データ解析に応用する研究を行っており、提案手法は柔軟な推定を行うことができることがしめされたた。この結果は提案手法は、実データの特徴を適切に表すことが期待できることを示唆している。円周上のFlat-topカーネル関数に関する研究成果をまとめて国際学術誌に投稿できるように現在、準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「高次元方向データのためのカーネル密度推定量のバイアス修正」に関する研究は現在再査読中であり、まだ掲載は決定していない。「円周上のFlat-topカーネル関数」に関する研究は実データへ応用する研究に取り組んでいるものの終了していない。また、研究の遅れから予定していた国際学会等での学会発表もいくつか実施できていないものがある。以上の理由から本研究の進捗はやや遅れていると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
「高次元方向データのためのカーネル密度推定量のバイアス修正」に関する研究は国際学術誌への掲載を目指して、査読者の修正コメントがあれば適切に対応する。「円周上のFlat-topカーネル関数」に関する研究は実データへの応用研究が終了次第、国際学術誌に投稿する。また、その研究成果を学会等で発表する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響で予定していた学会発表がいくつか延期になったため、予定していた学会発表がいくつかできておらず、他の研究者との意見交換が遅れたため、研究成果の公表が遅れている。また、新しいアイディアを着想したので、研究計画を修正し、「角度データのためのFlat-topカーネルを用いたバイアス修正」に関する研究を実施することになった。しかしながら、実データの解析など一部研究が終了していない。次年度使用額は、学会発表のための旅費や論文投稿に関わる経費等として使用する予定である。
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