2022 Fiscal Year Research-status Report
災害対応を支援するUAVネットワークとMEC技術の高度融合に関する研究開発
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20K19779
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
川本 雄一 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (30778783)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 無線通信 / 無人航空機 / エッジコンピューティング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究開発では,大規模災害時等の通信インフラが利用不可能な状況において,無人航空機(UAV)ネットワーク及びモバイルエッジコンピューティング(MEC)技術の融合により,柔軟かつ迅速に,高度な災害対応アプリケーションの利用環境を提供可能な自律分散通信プラットフォームを構築するための基盤技術創出を目指す.具体的な課題として,同環境における通信・計算資源の配分UAVの配置・移動について検討を行い,時々刻々と変化する無線通信環境やユーザ要求,サーバ負荷等を統合的に制御するアルゴリズムを開発することを目指している.これにより,将来の高度情報社会を実現するUAVネットワーク×MEC技術による新たな通信プラットフォームの創造に貢献することを目的としている. そこで,3年目である本年度は,昨年度までに構築した各UAVに搭載されるサーバの負荷分散とネットワークにおける利用効率向上を同時に実現するアルゴリズム及びUAVの配置や移動を制御するアルゴリズムの双方を協調動作させるための全体システム設計を行った.拡張の方向性としては,ユーザ及びUAVの電力消費についてもパラメータとして追加し検討を行った.想定システムにユーザの移動や地理的な分布,要求発生や無線通信環境の時刻変化,ハンドオーバといった要素が通信に与える影響を検討し,各要素の相関関係を整理しながら数理モデル化を行った.そしてこのモデル化を基に,各アルゴリズムを統合し,かつ相関するパラメータの関係について提案したモデルを調整し,システム全体が最適動作するようモデル・アルゴリズムの修正に取り組んだ.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,第3フェーズの前半である第1フェーズ及び第2フェーズで構築したアルゴリズムの双方を協調動作させるための全体システム設計を行うことができたため.また,システム全体が最適動作するようモデル・アルゴリズムの修正まで行うことができたため.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,計画に沿い,第3フェーズの後半にあたるコンピュータシミュレーションにより動作検証を行い,そこで得られた検証結果を再度提案システムに反映することで性能の改善を図る予定である.
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