2022 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K19802
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
中村 周平 日本大学, 生産工学部, 助教 (00824038)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 多変数多項式暗号 / Bi-graded 多項式系 / Multi-graded 多項式系 / MinRank問題 / Kipnis-Shamir手法 / 鍵復元攻撃 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は, 多変数多項式暗号の安全性に関連して以下の研究を行った. (1) MinRank問題を解くKipnis-Shamir 手法の計算量見積もりを九州大学の池松泰彦 氏, 東芝研究開発センターの王亜成 氏と共に行った. 多変数多項式暗号の中にはMinRank問題に帰着して同値秘密鍵を復元する攻撃があり, MinRank問題を解く効率性がこの攻撃の効率性を左右するため, この問題に対する解析は重要である. 研究結果は学術雑誌IEICE Transactions にて発表された. (2) MinRank問題の困難性を基にした識別方式に関する研究を九州大学の池松泰彦氏, 電気通信大学のバグスサントソ氏, 岡山理科大学の安田貴徳氏と共に行った. 研究結果は国際会議ISITA 2022 にて発表された. (3) 多変数多項式暗号に関する解析はこの数年で大きく進展し, そこで用いられた技術等を統一的に扱う研究を九州大学の池松泰彦氏, 東京大学の高木剛氏と共に行った. 研究結果は学術雑誌IET Information Security にて発表された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2022年度は, 研究課題である多変数多項式暗号に関連する問題に対する解析は進んだが, 研究発表等のさらなる関連問題とのつながりを模索する研究活動には時間を当てることができなかった. このため, 当初の研究計画としてはやや遅れているものと考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度では, 2022年度までの成果をまとめ, 関連研究への影響について調べることを予定している. また, 本研究課題終了後への発展を見据え, 最終的な研究報告を様々な学会等で発表することを予定する.
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルスを理由に, 研究課題遂行のための研究環境および研究発表などに影響がでたため, 予定していた目的での費用の使用に変更が生じたことによる. 影響が軽減することが予想される次年度では, 積極的に学会等に参加するため, 旅費等を中心に経費を利用する予定である.
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