2023 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of illumination for high presence material appearance in mixed reality
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20K19852
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Research Institution | Seikei University |
Principal Investigator |
山添 崇 成蹊大学, 理工学部, 助教 (00747884)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 質感 / 認知 / 複合現実 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度から稼働した照明装置を用いて、引き続き複合現実環境における質感認知に関する評価実験を実施した。マテリアルスキャナーによる質感計測データと詳細な照度計測に基づき仮想環境を再現するレンダリング条件の設定をさらに精密化した。また、現実環境においても観察時の台座の影響を最小限とするために質感オブジェクトを設置する台座をマット黒色かつ設置に必要最小限の体積となるように制作し直した。これらの質感再現に関係する観察条件の見直しに伴い、照明の各配光条件の再計測および再設定を行った。さらに、学会発表での議論からのフィードバックを得て、仮想物体と現実の照明を組み合わせた複合観察条件を追加し、複合現実環境そのものが臨場感と質感認知に与える影響も検証する実験系とした。その結果、質感オブジェクトはマクロファセットとマイクロファセットを組み合わせた4条件、照明の拡散度は天然光源に近い条件と高拡散条件、高指向性条件の3条件の合計12条件とした。この12条件を現実の質感刺激・現実の照明、仮想環境の質感刺激・現実の照明、仮想環境の質感刺激・仮想環境の照明質感の3環境にてリッカード尺度を用いた質感に関連する13項目の内容を評価する印象評価実験を実施した。評価の結果、現実環境と仮想環境および複合環境における質感認知および臨場感・現実感の差異と類似性が明らかとなった。研究を通して得られた結果は、解析と検証を行った後に、学会発表、査読付き論文および国際会議を通じてその成果の発表を行なった。
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