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2021 Fiscal Year Research-status Report

小データな多ドメイン間での知識共有のための機械学習手法の開発とその応用

Research Project

Project/Area Number 20K19871
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

松井 孝太  名古屋大学, 医学系研究科, 講師 (50737111)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywords機械学習 / 転移学習 / 能動学習 / スモールデータ / 能動的転移学習
Outline of Annual Research Achievements

2021年度は,能動学習、転移学習および能動的転移学習を適用する実問題の検討と具体的な実データの準備を主に検討しました.具体的には以下の2つの項目について取り組みました。

(1)中瀬正彦氏(東京工業大)を研究協力者として迎え,中瀬氏が推進している使用済み核燃料からのマイナーアクチノイド(MA)分離のための高性能な溶媒探索問題を一つの適用対象として検討しました.MAは長期間放射線や熱を発生するため,放射性廃棄物の規制の観点からMAの使用済み核燃料からの分離プロセスの導入が世界的に検討されています.しかし,MA分離のための溶媒を網羅的な実験で探索することは膨大なコストがかかるため現実的ではありません.そこで,能動学習や転移学習を導入し,実験の効率化や取得済みデータの利活用を実現することを検討しました.2021年度は,まず中瀬氏らと共同でデータの整備(機械学習モデルの入出力の決定,データ・フォーマットの決定などを含む)を行い,予備的な実験として,溶媒の条件からMAの抽出率を予測する回帰問題を取り上げ,能動学習によって効率化が期待できることを確認しました.(2)心停止後症候群の神経学的予後を予測するモデルの簡易化版のバリデーション研究を行いました.これは,機械学習に基づいて開発した疾患の予測モデルを離床現場で利用しやすいように簡易化したモデルに対して,新規に患者データを取得してその予測性能の検証を行ったものです。本研究は多施設の共同研究となっており,取得されたデータは複数ドメイン間での能動的転移学習を検証する上で適切なものとなっていることが期待できます.

2022年度は,より精緻なデータを用いた能動学習による実験効率化の検討に加え,類似した系の取得済みデータをを利用してこれから実験をしようとしている系の必要データ数を節約する試みも検討します.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究は,能動学習と転移学習に基づくスモールデータドメインに対する新たなデータ解析のフレームワークを開発するだけでなく,これを実問題へ適用しその有効性を評価することも目指しています.その上で,開発したフレームワークを適用する実問題および実データの準備は避けて通れないタスクとなります.2021年度はこれを重点的に行い,2022年度以降の研究を円滑に実施するための環境の整備ができたと考えます.また,予備的な解析によって能動学習や転移学習を適用する問題として妥当性が期待できることも確認できました.以上の理由から本研究がおおむね順調に進展していると判断します.

Strategy for Future Research Activity

2021年度に整備した実問題環境およびデータを用いて能動学習および転移学習の有効性の検討を行います.そのために,まず一連のデータ処理・モデルの学習・実験条件の提案という能動学習のフローをデータ分析用フレームワークという形で実装し,MA分離のための高性能な溶媒探索問題の実環境へ適用することを行います.その後,既存データの利活用のための転移学習の適用を検討します.具体的には,ユーロピウム(Eu)とアメリシウム(Am)のようなよく似た性質を持ち,一方が実験がしやすく(データ取得が容易)他方が難しい(データ取得が高コスト)であるような材料に対して,前者の実験で蓄積されたデータを後者の能動学習における事前知識として用いるための転移学習を実装・適用することを計画しています.

Causes of Carryover

2021年度は,2020年度に引き続き新型コロナウイルス感染拡大の影響で国内・国際共に学会や研究集会がオンライン開催となり,旅費の使用額の予定と実態に大きな差が生じたため次年度使用額が生じた.2022年度は開発したアルゴリズムの実験施設での実装や検証を行うことを計画しており,その際に用いる計算機の購入や現地までの旅費として使用することを予定している.

  • Research Products

    (4 results)

All 2022 2021

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (3 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Journal Article] The rCAST score is useful for estimating the neurological prognosis in pediatric patients with post-cardiac arrest syndrome before ICU admission: External validation study using a nationwide prospective registry2021

    • Author(s)
      Yasuda Yuma、Nishikimi Mitsuaki、Matsui Kota、Numaguchi Atsushi、Nishida Kazuki、Emoto Ryo、Matsui Shigeyuki、Matsuda Naoyuki
    • Journal Title

      Resuscitation

      Volume: 168 Pages: 103~109

    • DOI

      10.1016/j.resuscitation.2021.09.025

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] MA抽出のためのフッ素系スーパー溶媒探索問題における機械学習応用の展望2022

    • Author(s)
      松井孝太, 中瀬正彦, 針貝美樹, 渡邊真太, 田端千紘, 山村朝雄, 小林徹, 塚本泰介, 柿木浩一, 島田隆
    • Organizer
      日本原子力学会2022年春の年会
  • [Presentation] 転移学習の基礎からコーディングまで ~様々なデータに適応するための機械学習の方法論~2022

    • Author(s)
      松井孝太, Zhi Li, 米川慧, 黒川茂莉
    • Organizer
      第14回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム (DEIM2022)
  • [Presentation] 転移学習の基礎:異なるタスクの知識を利用するための機械学習の方法2021

    • Author(s)
      松井孝太
    • Organizer
      第27回画像センシングシンポジウム (SSII2021)
    • Invited

URL: 

Published: 2022-12-28  

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