2021 Fiscal Year Research-status Report
アンサンブル演奏におけるリズム協調機構の数理的解明
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20K19883
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
紅林 亘 弘前大学, 教育推進機構, 助教 (70761211)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 身体運動 / 振動子 / 同期現象 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトのリズム協調においてテンポが加速する現象(テンポ加速現象)のメカニズムを解明するため,これまでに我々が提案した数理モデルの理論解析を実施した.その結果,力学系理論における平均化の理論を用いることで,テンポ加速現象が起こるメカニズムを数理的に説明できることが示された.また,テンポ加速現象に関する仮説を検証するための行動実験の実施に向け,行動実験のためのウェブアプリケーションのプロトタイプ版を開発し,行動実験の本実施に向けた試験を行っている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの感染拡大の影響により,行動実験を実施することができていない.本研究計画では数理モデルの構築と理論解析に止まらず,ヒトのリズム協調課題に関する行動実験を実施し,仮説の検証を行うことが主眼である.したがって,行動実験の実施は本研究計画にとって欠くことのできない要素であり,行動実験を実施しない限り本計画を終了することができない.
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Strategy for Future Research Activity |
理論解析については,数学的な証明の細部を正当化する作業を進めており,この作業が終わり次第,論文を投稿する予定である.また,新型コロナウイルスの感染拡大によって,通常の方法による行動実験の実施が困難になったため,ウェブ上で行動実験を行うことを目指して,ウェブアプリケーションを開発するなどの準備を進めている.
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染拡大により,行動実験が実施できていないため,次年度使用額が生じている.現在,ウェブ上で行動実験を行うためのウェブアプリケーションの開発に取り組んでおり,次年度以降,行動実験のための謝金を使用する予定である.
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