2020 Fiscal Year Research-status Report
付着・装着可能なインフレータブルロボットが人間の行動・感情に与える影響の評価
Project/Area Number |
20K19904
|
Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
ソン ヨンア 法政大学, デザイン工学部, 准教授 (20831423)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | Inflatable Robot / Soft Robot / Wearable Robot / Low-Pressure Inflatable / Human Robot Interaction |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,空気圧で駆動するインフレータブルロボットを付着・装着可能な形で改良することで,柔らかい動きを伝える拡張インターフェースとしての機能を実現し,人工物と人間がインフレータブルロボットを取り付けた際に人間の行動と感情に及ぼす影響を明らかにする事で,コミュニケーションにポジティブな影響を与える新たなインタラクティブメディアを創出することである.そのために (1) 手軽に取り外しできる拡張可能なインフレータブルロボットの仕組みを確立 (2) 人工物に柔らかいインフレータブルロボットを付着する事で,その人工物に対する人間の行動と感情の変化を評価 (3) 人間が柔らかいインフレータブルロボットを着用する事で,人間同士の社会的行動と感情変化の評価を行う. 初年度は,従来の大型インフレータブル機構を小型化するための設計指針を検証した.内部に取り付けるファン・モーター・電源を小型かつ低電力の物に取り替え,駆動機構と制御回路を再設計した.それに伴い,膜から漏れる空気を最小限にするために,製作する外枠の布をシリコンコーティングの物に取り換え,立体型にする際に布をつなぎ合わせて裁縫した箇所にテープで補完するなどの制作法で工夫を行なった.また,近年増えている3Dモデルデザインソフトウェアを複数試用し,柔らかい膜構造を持つインフレータブル機構に最適なソフトを検討し採用した.これらによって,小型かつ多様なデザインに対応できる具体的な仕組み及び設計指針を確立した.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の計画であった構造及びシステム設計の方針は確立したのでおおむね順調に進展しているとみなせる.対外発表に関しては,(2)で行うアプリケーション及び評価まで進めた上で今後最適な国際学会で発表する事を目指す.
|
Strategy for Future Research Activity |
初年度に実現した付着可能なインフレータブルロボットを日常デバイスに取り付けた応用アプリケーションを提案し,人間の行動と感情の変化を評価する.ユーザー評価の場合,新型コロナウィルスの感染拡大状況を考慮しつつ,応用アプリケーションとして日常デバイスへの付着を想定している事から,できる限りインフレータブルロボットを体験者の自宅に郵送して自ら設置して使ってもらうなど,感染症対策をしながら進める.
|
Causes of Carryover |
新型コロナウィルスの影響により,主な作業スペースが自宅になっていたため,新たな大型機材や材料を多く取り入れる事が難しく,すでに手元にあった大型インフレータブルロボットを製作・制御するための材料及び機材を中心に設計の検証を行なっており,最低限の購入を進めていた.初年度の結果として,小型インフレータブルロボットの設計指針が確立されたため,2年目からは必要な機材と物品を揃えた上で大学に研究スペースを置きながら在宅勤務と並行して研究を進める予定である.
|