2020 Fiscal Year Research-status Report
感性情報からユーザの嗜好を獲得するインタラクティブエージェントの実現
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20K19905
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐久間 拓人 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (20753627)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 顔表情および音声からの感情推定 / ヒューマンエージェントインタラクション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は音声からの感情推定を用いてユーザの嗜好を獲得し,インタラクションにユーザの好みを反映することが出来るエージェントの構築,およびエージェントに対する印象を向上させることを目的としている. 1年次の成果として特筆すべきものは感情推定に関する技術が挙げられる.本研究課題において感情推定はユーザの嗜好学習における要素の一つであり,特に音声からの感情推定が提案システムに組み込まれている. 感情推定という問題設定において一般的なのは顔表情を用いるものと音声を用いるものである.本年度の成果として,顔表情と音声の感情認識タスクからモダリティに依らない共通の感情空間が取得できること,および共通の感情空間を利用することによる推定精度の向上を実験により示した.これにより音声を単独に用いた感情推定モデルに限定せず,マルチモーダルな感情推定モデルを提案システムに組み込むことで,推定感情の精度が上がり,感情推定による報酬獲得の信頼度向上が期待される. そのほか,複数の生体信号を用いたストレス検出,脳波データからの感情推定,身体動作への感情付与などの研究成果を通してAffective Computingに関する知見を得られた. 一方,これまで主たる研究方法として取り組んできた,認知心理学的主観評価実験はCOVID-19の影響で面着による実験の実施自体が困難であることから,1年次は特筆する成果を残せなかった.2年次も同様の状況となることが考えられるため,感染対策を万全にした上での実験方法を考案したい.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまで主たる研究方法として取り組んできた,認知心理学的主観評価実験はCOVID-19の影響で面着による実験の実施が困難となり,当初の予定よりも大幅に規模を縮小した少人数による実験のみとなった. 被験者実験を伴わない感情推定モデルの構築に関する研究は進展が見られたため,やや遅れたと判断した.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は本研究が対象としている報酬付与時の音声を用いた感情認識に取り組みたい.そのためにはデータ収集から取り組まねばならず,2020年度同様,COVID-19の影響によって面着実験の実施は困難であるため,主観評価実験無しで収集する方法を模索中である.現在は国立情報学研究所の音声資源コンソーシアムにて公開されている「感情評定値付きオンラインゲーム音声チャットコーパス (OGVC)」の利用を考えているが,より良いコーパスの探索も続けていく. また,実機ロボットへの応用を目指したアプローチの一つとして,リアルタイムかつ直感的に実機ロボットを制御可能な技術であるAssociative Motion Generation(AMG)の改良を進める.
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Causes of Carryover |
当初実験用機材費,実験協力謝金および研究発表用の費用(旅費,学会参加費など)として計上していた分が全てCOVID-19の影響によって次年度繰越となった.今年度においても学会のオンライン開催が予想されるため,当初の予定よりも旅費としての計上を削減し,計算機購入費用,実験用機材費,論文投稿用費用として使用する予定である.
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