2022 Fiscal Year Annual Research Report
Data-driven mutual conversions of semantic colors based on Bayesian inference for color design
Project/Area Number |
20K19910
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Research Institution | Prefectural University of Kumamoto |
Principal Investigator |
石橋 賢 熊本県立大学, 総合管理学部, 准教授 (70749118)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 配色支援 / プロジェクションマッピング / インタラクティブアート / スマート電球 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、色と言葉の関係性に注目した配色支援手法を提案し、ユーザ評価をとおしてその有効性を明らかにすることを目的とする。これまでの研究成果により、配色と単語を相互にやりとりできる入出力ツールを開発することができた。最終年度は、その成果物が実社会に役立てられるかを確認すべく、2つの実践研究の中でツールを取り入れてその効果を検証した。 一つ目の実践研究事例は、プロジェクションマッピングでの演出における配色支援の導入である。特に、日本の伝統性を含む太鼓演奏と連動したプロジェクションマッピング研究のコンテンツ制作では、映像に使用したVFXやCGアニメーションなどを対話的に付与する必要性があった。それらのコンテンツ制作において、配色の知識の十分でないユーザが太鼓演奏イベントに応じたイメージでの配色を作成し、それらの配色をコンテンツ制作に活用した。また、別の地域貢献活動におけるプロジェクションマッピングの依頼も同様に配色決定に利用し、迅速なコンテンツ制作を可能にした。 2つ目の実践研究事例として、スマート電球を連動させたインタラクティブアート研究に配色支援を導入した。本インタラクティブアート研究は、地域における祭事を対象とした施設への新規入館者獲得を目的に実施した。同研究において、ナイトミュージアムと併設でユーザの動きに応じた複数のスマート電球を用いたインタラクティブアート作品を展示した。本作品の配色決定においても、祭事や日本伝統というキーワードに応じた配色を作成すると同時に、ファミリー層を意識して子ども向けのイメージを複合させる配色をツールで決定した。 上記の2つの実践研究事例により本研究の成果をそれぞれ導入した結果、配色から言葉の変換に関する提案手法の実用性の高さを確認できた。その一方で簡単にユーザが利用できるツールとして公開できていない点が挙げられ、UIの改善に課題が残った。
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