2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K19935
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梅本 和俊 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (90783217)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 情報推薦 / スキル上達 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、「ユーザのスキルを上達させることが可能な推薦システム」を実現することである。
その実現に向けて、令和2年度では以前より着手していた、「ユーザのスキル上達ならびにその過程で選択されるアイテムの難易度のモデル化」という課題を解決することを計画していた。しかし、当該課題は前年度中に概ね解決できたため、その発展形の課題を考案し、その解決に取り組んだ。
具体的には、クラウドソーシングのような、ユーザのスキル上達支援とサービスの収益増加にトレードオフが存在するエコシステムを対象として、低スキルユーザの支援と高スキルユーザの活用という2つのアプローチを適応的に組み合わせることで、ユーザとサービスの双方の目的を同時に最適化する方法論について研究を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画で令和2年度での遂行を予定していた「ユーザのスキル上達ならびにその過程で選択されるアイテムの難易度のモデル化」という課題については解決済みである。その発展形として「ユーザとサービスの同時最適化」という課題を考案し、同年度中での完全な解決には至らなかったものの、進めることができた。そのため、本研究課題はおおむね順調に進展していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度より着手した「ユーザとサービスの同時最適化」という課題に引き続き取り組む。具体的には、現在検討中の最適化のフレームワークの振る舞いを実際のデータを用いて検証し、改善を重ねる予定である。
また、最終目的の達成のため、当初の計画で予定していた「スキル上達のための推薦アルゴリズム」に関する課題にも着手する。この課題については、まずはユーザのみに注目し、これまでに開発したスキル/難易度モデルを推薦タスクに応用することから始める予定であるが、その発展形として前述の課題と同様に、サービス側の要請も考慮することも検討している。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由として、遂行予定だった課題が当初の計画よりも早期に解決したこと、およびCOVID-19の流行にともなう国内外の会議のオンライン化により旅費が不要になったことが挙げられる。
当該助成金については、発展形の課題の遂行や、より大規模かつ網羅的な実験の実施に充てることを計画している。
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