2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of triboelectric based energy harvester for wearable applications
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20K20012
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松永 正広 名古屋大学, 未来材料・システム研究所, 助教 (10850125)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 環境発電 / 摩擦帯電 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、主に表面ナノ構造形成による表面積増加や電荷蓄積層導入による発電性能の改善を試みた。まず第一に、表面ナノ構造の導入は、接触面積の増加により総帯電量を増大させることができ、発電性能向上が期待できる。カーボンナノチューブを用いたランダムネットワークをテンプレートとし、エラストマー表面に微細構造を形成した。表面構造については原子間力顕微鏡にて観察した。発電性能としては、従来型のデバイスと比較して一割を超える出力向上を確認した。 次に、電荷蓄積層導入による発電性能改善を試みた。接触帯電により生じた電荷は空気中のイオンとの吸着や電界によるドリフト等の影響で自然減少してしまうため、帯電により生じた電荷全てを活用することができない。そこで、電荷蓄積層を摩擦帯電型発電デバイス表面近傍に挿入することで、接触帯電により生じた電荷をより効率的に活用できるように試みた。電荷蓄積層としては、単層カーボンナノチューブをエラストマー材料に添加した混合材料を利用した。これにより、ウェアラブルデバイス応用に向け重要なファクターであるデバイス厚や透明性・伸縮性等の外見的特徴を損なわないデバイス構造が期待できる。この電荷蓄積層を用いたデバイス構造で得られた単位面積あたりの最大出力は18.5W/m2と従来型のデバイス構造(最大出力8.5W/m2)と比較して二倍以上の出力改善に成功した。このとき透明性や伸縮性は従来型デバイスと遜色ないものであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
育児休業取得により研究を一時的にストップさせた影響により、当初の予定より研究に遅れが生じてしまっている。しかし、従来型デバイスと比較して大幅な出力改善に成功した点、また1年間の研究期間伸長を考慮すると研究は着実に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き作製したデバイスの性能評価を行う。ウェアラブル性を維持した上で、更なる発電性能改善には、インピーダンス低減も必要である。ナノチューブを用いたインピーダンス低減の可能性など当初予期していなかった知見も得られており、これらの検討も併せて進めていき、目的達成に向け研究を推進していく。
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Causes of Carryover |
育児休業取得により研究を一時的にストップしたことにより次年度使用額が生じた。研究遂行に必要な材料等の消耗品購入や学会発表のための参加費として使用を計画している。
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