2022 Fiscal Year Annual Research Report
Environmental and socio-economic evaluation of renewable energy technologies focusing on local economy
Project/Area Number |
20K20016
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
兵法 彩 東京大学, 総括プロジェクト機構, 特任助教 (30790216)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | メタン発酵ガス化発電 / 未利用資源の活用 / ライフサイクル設計 / 地域類型化 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は国内の再生可能エネルギーの導入実績に基づく、技術導入傾向の実態把握とそれに基づく制度設計を試みた。資源エネルギー庁が公表している再エネ発電事業計画の認定情報の発電設備(太陽光20 kW未満を除く)から、2022年3月末時点の都道府県別認定情報(2022年7月末に公表)を入手し、事業者情報と発電設備情報から、各設備を「地域内事業者が域内に設置」または「域外事業者が設置」に分類した。都道府県別に整理した結果を地理情報システムで可視化し、都道府県と導入ポテンシャル・導入実績の傾向を明らかにした。また、都道府県産業連関表に基づく地域類型化を行い、地域類型と技術導入実績の関係についての解析を行った。バイオマス発電施設の導入実績に着目すると、比較的地域内事業者の割合も高く、地域主体の取り組みとして今後重要な役割を果たすと考えられる。ただし、地域の資源が有効に活用されているかは追加的に情報を集めその環境・社会経済的効果を定量的に明らかにしてく必要がある。これらの導入実績に基づく基礎的解析結果をとりまとめた論文は、学術雑誌への投稿を予定している。 また、将来的課題として議論が始まっている太陽光パネルのリサイクルシステム確立に向けた技術評価として、開発・実証段階にある技術の将来性ライフサイクル評価(Prospective LCA)を行い、その成果を学術雑誌に投稿した。再エネ技術の導入促進に着目が集まる中で、循環型社会形成のためには、将来的課題となりうる資源回収に関しても同時に社会実装を促進することが必要となる。したがって、特定範囲における資源循環量や必要な技術に関してマテリアルフロー分析とライフサイクル評価を組み合わせた量的・質的議論が今後重要となる。
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Research Products
(3 results)