An investigation of sustainability of advanced fishery village installing new energy systems

2023 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 20K20029
• Research Institution: Hakodate National College of Technology
• Principal Investigator: 下町 健太朗 函館工業高等専門学校, 生産システム工学科, 准教授 (40780680)
• Project Period (FY): 2020-04-01 – 2024-03-31
• Keywords: 水素 / 再生可能エネルギー / 漁村

Outline of Annual Research Achievements

本研究課題は，漁村に対して再生可能エネルギーおよび水素を基軸とした新しいエネルギーシステムを導入することによって，漁村が水産業だけではなくエネルギー供給基地としてのポジションを獲得し，持続可能なものとなれるかという問いに基づいて実施した。R2年度からR5年度の実施において，漁村において好ましい再生可能エネルギー，水素によるエネルギーバッファの容量を明らかにするためのアルゴリズム開発をすることができた。
また，実験室規模でのミニチュアモデルではあるが，このシステムを模擬した実験装置の試作をR4年度からR5年度にかけて行った。
R5年度は前年度までにわかった課題である，「水素売却により設備導入費用を相殺できるだけの設備構成・方策」を発見することを方針として試算を行った。しかしながら，現状の電気料金を大きく削減できるような設備構成・方策を発見するに至らなかった。現在の状況では試算において再現ができない箇所であり，補助となる設備を導入するための費用がさらに経済性を圧迫することがわかった。一方で，水素需要の拡大により，社会的な水素のニーズが高まればこの問題は解決され，漁村は水素売却による利益を得られる可能性が示唆された。
実機による水素生成装置，燃料電池，水素貯蔵装置を組み合わせたシステムについては，各種電源の状態を監視する装置の試作をすることができた。すべての装置を組み合わせての実験はできなかったが，制御アルゴリズムについては，シミュレーション上では動作していることを確認できた。