2021 Fiscal Year Research-status Report
旅行者のシェアリングエコノミー利用行動における心理的メカニズムの解明
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20K20086
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Research Institution | Seijo University |
Principal Investigator |
中川 正悦郎 成城大学, 経済学部, 准教授 (20755839)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | シェアリングエコノミー / デジタルプラットフォーム / 旅行者 / 消費者行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的はシェアリングエコノミー型サービスの利用拡大により変化する旅行者の旅行行動に注目し、(1)旅行者が同サービスを利用するに至るまでの心理的メカニズムの解明、ならびに(2)旅行者による同サービスの利用行動が旅行者の心理・行動に及ぼす影響の解明を目的としている。 2021年度は(1)旅行者が同サービスを利用するに至るまでの心理的メカニズムに焦点を当てた。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大により、旅行行動やその際のシェアリングエコノミー型サービスの利用行動が大きく減少している状況をふまえて、コロナ禍において同サービスの利用行動を阻害する要因の解明を中心に研究を進めた。 日本国内において旅行者が利用する可能性が高いシェアリングエコノミー型サービスの1つが民泊サービスであることから、2021年度は旅行者の同サービスの利用行動に注目して研究を進めた。 具体的には、コロナ禍において旅行者が民泊サービスの利用を躊躇する要因として働く旅行者の個人的な特性、および同サービスの利用に伴い旅行者が感じるリスク・不安について先行研究をふまえて整理を行った。そのうえで、それらの要因が旅行者の同サービスの利用意図に対して与える影響を確認するために、日本における旅行者を対象としたオンライン調査を実施した。今後、得られたデータをもとに、民泊サービスの利用を阻害する要因とその関係性について分析を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は国内の旅行者に加えて、海外からの訪日外国人旅行者を対象としてオンライン調査を実施する予定であった。しかし、コロナ禍の影響で訪日外国人旅行者数が大幅に減少しているため、海外からの訪日外国人旅行者を対象とする調査を実施することは困難であると判断し、2021年度は同調査を見送ることとした。そのため、当初の計画よりもやや遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は既に実施した民泊サービスを対象とした調査の分析を進めるとともに、国内における旅行者を対象として、民泊サービス以外のシェアリングエコノミー型サービス(例えば、ライドシェア、カーシェアなど)の利用行動に注目した調査を実施する予定である。なお、新型コロナウイルス感染症の状況をふまえて、調査内容や調査を実施する時期について検討を行っていく。
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Causes of Carryover |
2021年度に実施したオンライン調査の費用が、当初想定していた額よりも低く抑えられたためである。
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