2021 Fiscal Year Research-status Report
Construction of care-centered gender-aware macromodelling and policy evaluation in Japan
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20K20098
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山本 由美子 岡山大学, グローバル人材育成院, 准教授 (10830185)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ケアエコノミー / ケア労働 / フェミニスト経済学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では介護・看護・子育て領域における経済活動 (ケアエコノミー) を明示的に扱うことができるマクロモデルを日本のデータをもとに構築する。省庁から発表されている政府統計のミクロデータを使用してケアとジェンダーに考慮した社会会計マト リックス(SAM-Social Accounting Matrix)を構築し、SAMをもとに動学分析を実施することが本研究の目的である。 SAM構築に必要な「労働力調査」の匿名データを取得し、分析を開始した。「社会生活基本調査」の最も新しい平成28年度データも年度末までに匿名データとして公表されたので、他の統計も匿名データ等に切り替え取得する。その他統計や各種報告書、ケアエコノミーに関する文献のレビューをし、日本の現状を踏まえたケアエコノミーについて調査した。本研究では 政府統計データを中心に扱うが、ヤングケアラーや有償ケア労働者の実状について、特に保育士や学童保育支援員の職務内容及び雇用環境について調査した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
上記にあげた通り、調査票情報取得が遅れたが、最も近いセンターとして神戸大学ミクロデータセンターが学外者のセンター利用制限を緩和してから匿名データを取得できた。2020年度に中止・延期となったケアエコノミーとマクロモデルに関する国際ワークショップが今年度はオンラインで開催されたため参加することができた。他国のケアとジェンダーに考慮したSAM構築と分析例を学び、この分野で活躍する研究者らとのネットワークを広げることができた。学童保育支援員の職務内容及び雇用環境についての調査研究を国内の学会で発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
「匿名データ」をもとにSAMの構築とその分析をすすめる。分析結果をこの夏に開催される国際学会で発表する予定である。
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Causes of Carryover |
ミクロデータ取得が遅れているため、データ取得費用とモデリングデータ処理補助の人件費が次年度以降必要である。
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