2020 Fiscal Year Research-status Report
Neural basis of individual differences in visual localization
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20K20151
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
村井 祐基 大阪大学, 生命機能研究科, 特別研究員(SPD) (60847309)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 視覚 / 知覚心理学 / 脳機能計測 / MRI / 個人差 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、視覚情報処理における位置情報の符号化アルゴリズムについて、心理物理学及び脳機能計測手法を用いて明らかにすることにある。本年度は、主に研究1の位置情報処理と物体情報処理に共通する空間表現の解明について、心理物理研究を行った。 物体位置の視覚的定位はあらゆる日常場面で不可欠だが、視野上の様々な場所に瞬間呈示した物体の位置を答えさせるというごく単純な課題でも、被験者ごとに正しく答える場所と大きく誤って答える場所が異なり、この誤差パターンは長期的に極めて安定していることがわかっている。本研究では、この定位の誤差パターンが副尺視力や物体のサイズといった異なる視覚属性の知覚の精確性とも高く相関していることを示し、低次から比較的高次の情報処理に至るまで位置情報のバイアスが保存されていることを明らかにした(Wang, Murai,& Whitney, 2020; Proc R Soc B)。現在さらに数や時間長、あるいは形状や顔の知覚といった異なる知覚次元を包括的に調べるべく検討している。 視覚定位の個人差と視覚野における解剖学的・機能的個人差を比較することによって脳内の位置情報符号化について明らかにする研究2についても、これまで10名程度のMRIデータを取得し、現在視覚皮質の厚みや面積といった解剖学的特徴を用いたVoxel-Based Morphometryと機能的な網膜再現部位を組み合わせた解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究1についてはすでに国際誌原著論文が出版された他、新型コロナ感染症で対人実験が制限される中、オンライン実験も活用しデータ取得が進んでいる。研究2についてもデータ取得・解析が計画通り達成されており、全体として概ね順調に進展していると評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き研究1・2のデータ取得・解析をすすめる他、脳波・MEGと機械学習などを組み合わせることで神経振動による位置情報符号化メカニズムを明らかにすることを目標とする。
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Causes of Carryover |
本研究における実験群はすべて対人実験であり、新型コロナ感染症の拡大により、共同利用設備であるMRI装置へのアクセスが大幅に制限され、当初予定していたMRI利用料を計上しなかったため。当該繰越分は翌年度のデータ取得に係るMRIその他共同利用設備の利用料として使用する。
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