2020 Fiscal Year Research-status Report
教師なし学習によるSPECT像のノイズ除去法の開発
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20K20186
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
白川 誠士 藤田医科大学, 保健学研究科, 准教授 (50308847)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | Deep Learning / ノイズ除去法 / SPECT / 教師なし学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は2年計画で行い、当該年度はDeep Learningを用いた教師なし学習によるノイズ除去法のプログラム開発を目的とし、2年目は臨床画像を対象とした検討を行い、従来のノイズ除去法Butterworthフィルタ処理と比較して、より高い精度を目標とする。 そのノイズ除去プログラムはDeep Convolution Neural Network(DCNN)アルゴリズムを用いており、概ね開発を終えている。さらにノイズ除去効果の向上を図るため、他のネットワークを用いての検討を行っている。 また本法の有用性を検証するために、臨床の場で多用されているButterworthフィルタとの比較を考えていたが、現在、画像再構成法が解析的手法のFiltered back projection(FBP)から逐次近似法のOrdered subset expectation maximization(OS-EM)に移行したことにより主流になりつつあるガウシアンフィルタとの比較を行う。そのためガウシアンフィルタ処理のプログラムも作成した。 Deep Learningの学習に用いる訓練データは、モンテカルロシミュレーションで作成した画像を用いた。モンテカルロシミュレーション・コードSimulation of imaging nuclear detectors (SIMIND)を用い、デジタル胸部ファントムにてシミュレーションを行った。種々のシミュレーション条件(ノイズレベル等)およびファントム条件を設定し、投影画像を作成した。 本研究は臨床画像への応用を試みている。そのため当大学の倫理審査および利益相反審査の申請手続きを行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を受け、進捗はやや遅れている状況である。 具体的に、研究代表者は担当講義のすべてが遠隔(オンライン)になったため、講義方法を再構築(学生用資料作りも含め)に時間がかかった。また本大学病院に勤務する共同研究者は、コロナウイルス患者の対応に追われ、研究にあまり時間が取れない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ渦の影響を受け進捗はやや遅れているが、研究代表者の状況は落ち着いてきているため、研究に尽力でき遅れている分を取り戻せると考える。 開発したDeep Learningプログラムの有用性をシミュレーションデータでの確認を行い、その後、臨床画像での検討を行う。 今年の10月に開催される日本放射線技術学会 秋季学術大会のシンポジウム講演にて、その成果を報告する。
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Causes of Carryover |
コロナ渦のため、共同研究者が大学内の研究室で研究を行うことができない状況が多かったため、2台目のコンピュータの購入を遅らせた。 場所を選ばず研究ができるノート型のワークステーションを購入する予定である。
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