2021 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ粒子界面上クリック反応によるリガンド修飾法の確立と体系的最適化手法の構築
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20K20195
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
櫻井 遊 東北大学, 薬学研究科, 講師 (00707234)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 脂質ナノ粒子 / アクティブターゲティング / 抗体 / siRNA / 核酸医薬 / リンパ管内皮細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに、脂質を用いたナノ粒子(LNP)に対して、界面上クリック反応を利用し抗体を迅速に結合させる反応条件を見出し、LNPによって特定の細胞を標的化するためのプラットフォームを作製した。今年度は、本法を用いたリンパ管内皮細胞ターゲティングに着手した。リンパ管内皮細胞に蛍光標識したLNPを添加後に細胞内の蛍光強度を測定し、その結果、アジド化したIgGに対して、アジド基と付加反応を起こすジベンジルシクロオクチン基を持つポリエチレングリコール脂質の割合が0.75:1の時に最もin vitroで高い細胞取り込みを示した。さらに、in vivoでのリンパ管内皮細胞の標的化能の評価のため、抗体修飾LNPを皮下投与し、その後に皮下組織より調製した細胞懸濁液からリンパ管内皮細胞画分としてCD31およびポドプラニン陽性画分の細胞のLNP取り込みを定量した。その結果、抗体修飾によって有意にLNPの取り込みは上昇した。さらに、LNPに内封する核酸としてsmall interfering RNA(siRNA)を選択し、siRNAによるリンパ管内皮細胞における遺伝子抑制効果について、リンパ管内皮細胞の表面マーカータンパク質に対する発現レベルの変動から評価した。先ほど同様細胞懸濁液を調製し、CD31およびポドプラニン陽性画分の細胞のリンパ管内皮細胞の表面マーカータンパク質発現を定量したところ、siRNAの標的の遺伝子が50%以上抑制されている様子が観察された。以上の結果から、本課題におけるクリック反応によりLNPに迅速かつ簡便に修飾する方法を確立し、任意の細胞を標的化する手法を確立した。
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