難治性心房細動患者の血液成分を器官培養法に応用した線維化機序解明法の構築

2021 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 20K20225
• Research Institution: Oita University
• Principal Investigator: 福井 暁 大分大学, 医学部, 助教 (70631381)
• Project Period (FY): 2020-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: 心房細動 / 心房線維化 / 心房低電位領域

Outline of Annual Research Achievements

もともとは，左房低電位領域（≒左房線維化）の原因成分を特定することを目的に研究を開始したが，これまでの実験結果から特定の成分を見出すことはできなかった．逆に，昨年までの実験結果より，線維化と相関する血液成分が多岐にわたることが判明した．つまり，左房の低電位領域は特定の成分や原因によらないことが分かった．
このため，これまでの実験系を大幅に見直す必要があると思われる．現在は，ミトコンドリア形態異常と線維化の関係について再度実験系を調整中であり，左房低電位領域をもつ患者さんの血清をラット心房に投与することで，ミトコンドリア形態異常を呈するとの仮説を検証することとする．同時に，ヒト心房組織をアブレ―ション中に採取し，左房低電位領域と心房のミトコンドリア形態異常に相関がないか検証することを検討している．

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

各検体でばらつきが大きいことが判明した．これは，低電位領域の原因が多岐にわたることを示唆する．このため，今回はミトコンドリア形態異常に注目し，再度実験を施行中である．

Strategy for Future Research Activity

左房低電位領域をもつ患者さんの血清をラット心房に投与することで，ミトコンドリア形態異常を呈するとの仮説を検証することとした．また，同時に心房組織を採取し，左房低電位領域とミトコンドリア形態異常に相関がないか検証している．