2023 Fiscal Year Annual Research Report
医師-自宅にいるパーキンソン病患者間の双方向性三次元遠隔医療の有用性の検証
Project/Area Number |
20K20229
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
関本 智子 順天堂大学, 医学部, 非常勤助教 (20848303)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 遠隔医療 / パーキンソン病 / 人工知能 / 三次元動作解析 / 運動障害性疾患 |
Outline of Annual Research Achievements |
双方向性三次元遠隔医療の実用化として、人工知能によるパーキンソン病(PD)の症状の種類判別および重症度判別が可能か検証した。方法として、三次元動作解析装置と従来の二次元ビデオを用いて、PDの三次元動作解析の研究を行った。 2020-2021年度に、患者被験者群26例と健常者被験者群11例について、PD統一スケール(MDS-UPDRS partⅢ)のうち、接触を必要としない項目について症状の評価を行い、その様子を三次元動作解析装置と二次元ビデオを用いて記録した。2022年度は上記の記録をもとに、共同研究者のBonBon社で動画解析ソフト(MediaPipe)を用いて二次元ビデオの三次元動作解析を行った。人工知能による症状の種類判別および重症度判別を可能にするため、上記の解析結果から運動の周波数のパラメータを抽出し、人工知能にデータを学習させ、PDの症状評価を自動判定するアルゴリズムを作成した。このアルゴリズムの精度について、神経内科専門医の評価を正解としてaccuracyを用いて評価した。MDS-UPDRS partⅢの評価項目のうち両側のつま先タッピングと下肢の敏捷性についてのaccuracyは、軽症例については右つま先タッピングで0.828、左つま先タッピングで0.690、右下肢の敏捷性で0.862、左下肢の敏捷性で0.724であった。2023年度に、この研究成果を、4月14-16日に台湾で開催された台湾国際神経学会、5月31-6月3日に開催された第64回日本神経学会学術大会、8月27-31日にデンマークで開催された国際パーキンソン病・運動障害疾患コングレスで発表した。アルゴリズムはMDS-UPDRS partⅢをもとにして作成したため、MDS-UPDRS partⅢを発行する国際パーキンソン病・運動障害疾患学会から、使用許諾を得た。
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