2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of Deep Convolutional Neural Network for Computer-Aided Diagnosis of Ischemic Heart Disease
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20K20233
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
長谷川 晃 新潟医療福祉大学, 医療技術学部, 講師 (20749999)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 人工知能 / ディープラーニング / 虚血性心疾患 / 冠動脈CT / VGG / Wide ResNet / パラメータチューニング |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、年間約7万人が虚血性心疾患で死亡しており、早期発見のために短時間で正確な画像診断が望まれる。本研究の目的は、虚血性心疾患の画像診断支援としてcoronary computed tomography angiography(CCTA)画像から冠動脈の異常部を自動で認識するCCTA用コンピュータ支援診断(computer-aided diagnosis:CAD)システムの要素技術を確立することである。要素技術として人工知能の一種である深層畳み込みニューラルネットワーク(deep convolutional neural network:DCNN)を用いて、CCTAの冠動脈直行断面像から冠動脈狭窄の有無、および狭窄部におけるプラークの性状を自動分類する。本研究により、虚血性心疾患の陽性的中率の向上、医師による読影負担の軽減、および診断効率の向上が期待できる。 今年度はCCTA画像を用いた冠動脈狭窄パターンの自動分類に最適なDCNNモデルの検討を行った。使用したDCNNモデルはVGGとResNetである。DCNNの構造やパラメータのチューニングによって分類精度が向上することが知られているため、VGGの全結合層のフィルタ数を増加させた(Wide ResNet;WRN)ほか、ResNetもフィルタ数を増やし、Dropoutの追加、出力層の活性化関数をReLUに変更し、CCTA画像の石灰化、ステント、正常の分類精度を比較した。この結果、VGGのチューニングでは石灰化群の的中率は3層では95.3%、4層では95.6%、5層では95.9%であった。また、ステント群の的中率は3層では99.2%、4層では98.9%、5層では99.3%であった。また、WRNにおいてDropoutの追加が有効であることも示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初行う予定だったCCTA画像の画質の違いによるDCNNの分類精度への影響については、臨床画像および臨床で使用されているCT装置を使用し臨床データを集めることが必要であるが、COVID-19の影響で臨床データを集めることができなかった。そこで、先にDCNNのパラメータチューニングの検証を実施した。研究全体の進捗としては検討順が変更になったのみで、おおむね順調に進展していると思われる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度はCCTA画像の画質の違いによるDCNNの分類精度への影響を検討するため、臨床データを集めることを最優先課題とする。しかしながらCOVID-19の影響を鑑みつつ、現状あるデータを使用しながら、DCNNの最適な学習パラメータの検討も併せて行う予定である。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により学会参加による旅費が発生しなかったため、次年度繰り越しとなった。必要物品として購入した装置では、当初予算に収まるように後付け可能なものは外したため、今年度予算で必要な後付け備品(DCNN演算処理用GPU)を購入する予定である。
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