2022 Fiscal Year Research-status Report
核医学領域におけるヒトの見え方に基づいた画質評価法の確立
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20K20240
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
細川 翔太 弘前大学, 保健学研究科, 助教 (20790554)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | PET / 画質評価 / 顕著性 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年の急速な技術の進歩によって、核医学領域では各施設の画質の差が拡がっている。従来の画質評価法ではその差を正しく評価することができない。画質を診断医(ヒト)の見え方に基づいて評価することは、各画質を絶対評価する上で有効な手段であると考えられる。本課題では顕著性を用いることで主観に近い客観的評価が可能となると考え、評価法の確立を目指している。 昨年度まで成果として、顕著性を核医学分野(シンチグラフィ)の画質評価に適用して基礎的検討を行った(核医学技術 2021, 41(2), 175-184)。顕著性の妥当性は視覚的な評価と比較して示したが、定性的な評価であった。そこで、評価者の視線情報をアイトラッキングによって取得し、その動きと顕著性を比較することで定量的な評価を行った。視覚スコアと同様に、視線情報とも高い相関を示し画質評価指標として有用であることが示された。これまで自然画像で研究されてきたように、顕著性は核医学(PET)画像においても応用可能であることが示された。今年度は上記の内容をまとめた原著論文を国際誌にアクセプトさせることができた(Radiation 2022, 2(3), 248-258)。 本手法は現在、均一なファントムでのみ使用可能なものであり、不均一な撮像対象においても使用可能となる方法を模索している。前後のスライス画像の変化から発生する顕著性を利用することを予定している。また、近年ではディープラーニング(DL)を用いた顕著性の算出が広く行われていることからDLを用いた手法を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目標としていたモンテカルロシミュレーションによるPET画像の作成、顕著性による画質評価、アイトラッキングデバイスによる視線情報の取得・顕著性との比較を行い国際誌に原著論文としてアクセプトを果たした。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は顕著性による画質評価の適用範囲を広げることを目的として研究を進める。 具体的には不均一な撮像対象の評価(前後のスライス情報を用いる手法、ディープラーニングを用いたセグメントを分けた上での顕著性の算出)に適用可能となる方法を模索する。
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Causes of Carryover |
コロナ禍であったため出張が制限されたことから交通費としての支出が無かったため。また、アイトラッキングデバイスから情報を取得する際に専用のソフトウェアを購入(または一時的なレンタル)する予定であったが、自作が可能であったため費用がかからなかった。今年度より出張の制限が解除傾向であることから、学会発表などの交通費に使用する予定である。
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