2023 Fiscal Year Annual Research Report
Development of high frequency oscillation ventilation motor using linear oscillatory actuator
Project/Area Number |
20K20252
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Research Institution | Tokyo University of Technology |
Principal Investigator |
島峰 徹也 東京工科大学, 医療保健学部, 講師 (10842015)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | リニア振動アクチュエータ / 高頻度振動換気 / LOA / HFOV |
Outline of Annual Research Achievements |
【R5年度】リニア振動アクチュエータ(LOA)の換気性能を評価できるシステムを構築し、動作検証を実施した。VCMでは振幅±10Vppにて最大回路内圧11.4cmH2O、最大流量8.1L/min、フェライト磁石を用いたLOA(F-LOA)では振幅±50Vppにて最大回路内圧5.7cmH2O、最大流量5.5L/minとなり、その後入力電圧を上げても最大回路内圧と最大流量は上昇しなかった。VCMとF-LOAは構造的に発生推力(磁石による磁気力+コイル励磁による電流力)が飽和して、最大回路内圧と最大流量の上昇が停止したものと考えられる。一方、最大エネルギー積(BHmax)が大きいサマリウムコバルト磁石を用いたLOA(S-LOA)では発生推力による飽和を起こさず、入力電圧を上げることによってVCM以上の最大回路内圧と最大流量を得ることが可能であった。 【全体の研究成果】慢性肺疾患(CLD)を発症した新生児の呼吸管理は長期にわたり、その予防として高頻度振動換気(HFOV)によるCLD予防が模索されてきている。臨床で使用されているHFOV用人工呼吸器にはボイスコイルモータ(VCM)が使用されているが、本研究ではLOAを用いたHFOVアクチュエータの性能評価を目的とした。HFOVのアクチュエータとして構造が簡単なLOAに着目し、小型化を目的としたHFOV用人工呼吸器のアクチュエータ(単巻線形LOA)を設計し、動作検証を実施した。サマリウムコバルト磁石を用いた単巻線形LOAの安定した出力にはVCMよりも大きな電力での駆動が必要となるが、単巻線形LOAによりHFOV用人工呼吸器のアクチュエータを小型化できる可能性を示唆した。
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