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2020 Fiscal Year Research-status Report

エビ類の株化細胞樹立に挑戦する

Research Project

Project/Area Number 20K20299
Allocation TypeMulti-year Fund
Research InstitutionUniversity of Miyazaki

Principal Investigator

酒井 正博  宮崎大学, 農学部, 教授 (20178536)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 引間 順一  宮崎大学, 農学部, 教授 (70708130)
稲田 真理  国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水研機構(南勢), 研究員 (50723558)
Project Period (FY) 2020-04-01 – 2022-03-31
Keywordsエビ類 / 細胞培養 / ウイルス疾病 / 細胞増殖因子
Outline of Annual Research Achievements

細胞の機能解析やウイルス研究を行うにあたり株化細胞は必須なツールである。1980年代中頃からエビ類においても長期培養可能な細胞株の樹立が試みられてきたが、未だ実現していない。本研究は、これまで試みが行われなかったエビ類の細胞の長期培養に最適なサプリメントの作製から、ヒトの株化細胞作製過程で使用されている技術を取り入れてクルマエビの細胞を株化させるまでを体系立てて行い、長期間培養可能なエビ類の株化細胞を樹立することを目的としている。令和2年度は、クルマエビのリンパ様器官由来の細胞が、一週間程度しか培養できない理由を解明するために、初代培養中に生細胞と死細胞の割合が大きく変化するタイミングに何か特別な遺伝子の発現パターンの変化があると考え、クルマエビのリンパ様器官由来の細胞の初代培養において、生細胞と死細胞の割合が大きく変化する期間として、培養開始3日目から6日目の細胞に着目し、これらの細胞についてトランスクリプトーム解析を実施した。その解析結果から、PDGFRA, COL4A2, GNB5, VEGFR遺伝子などの発現が、培養開始3日目から6日目の期間で大きく減少していることが明らかとなった。さらに、網羅的なバイオインフォマティック解析を継続したところ、OG解析において上記の遺伝子群が含まれる生物機能クラスで遺伝子発現の変化が大きかった。現在、クラスター解析に着手しており、今年度もこれを継続する。また、細胞増殖を誘導すると期待されるクルマエビのVEGF組換えタンパク質を用いた細胞増殖への影響に関する実験は前年度から継続中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

令和2年度は、クルマエビのリンパ様器官由来の細胞が、一週間程度しか培養できない理由を解明するために、初代培養中に生細胞と死細胞の割合が大きく変化するタイミングに何か特別な遺伝子の発現パターンの変化があると考え、クルマエビのリンパ様器官由来の細胞の初代培養において、生細胞と死細胞の割合が大きく変化する期間として、培養開始3日目から6日目の細胞に着目し、これらの細胞についてトランスクリプトーム解析を実施した。その解析結果から、PDGFRA, COL4A2, GNB5, VEGFR遺伝子などの発現が、培養開始3日目から6日目の期間で大きく減少していることが明らかとなった。さらに、網羅的なバイオインフォマティック解析を継続したところ、OG解析において上記の遺伝子群が含まれる生物機能クラスで遺伝子発現の変化が大きかった。現在、クラスター解析に着手しており、今年度もこれを継続する。また、細胞増殖を誘導すると期待されるクルマエビのVEGF組換えタンパク質を用いた細胞増殖への影響に関する実験は前年度から継続中である。

Strategy for Future Research Activity

今年度の研究計画は、培養開始3日目から6日目の初期培養細胞におけるトランスクリプトーム解析の結果について、クラスター解析などを詳細に実施することで、どのような経路に関与する遺伝子が細胞の増殖・分裂・分化に関与しているのがを特定する。特定した遺伝子について組換えタンパク質を作製し、細胞培地に添加した時のリンパ様器官由来細胞の増殖へ影響するかについて検討する。また、細胞増殖を誘導すると期待されるクルマエビのVEGFおよびVEGF受容体(VEGFR)については、遺伝子を持続的に発現できるベクター(エピソーマルベクター)を用いて初期培養細胞へ導入し、細胞増殖の変化を観察する。さらに、リンパ様器官組織片を培養するとより長期間細胞が増殖することから、組織片を用いた長期間培養についても検討してみる。

Causes of Carryover

新型コロナウイルス蔓延の影響により、開催されるはずの国内外学会等が中止あるいはオンラインになり、旅費が使用されなかったために、大幅に予算が余った。また当該年度実施予定であった実験(細胞株化に向けたフィーダー細胞の作成など)が進んでいないため、予算をその実験のために繰り越す必要が生じたために計画変更となった。

  • Research Products

    (2 results)

All 2020

All Journal Article (2 results) (of which Peer Reviewed: 2 results,  Open Access: 2 results)

  • [Journal Article] Fish cytokines: current research and applications2020

    • Author(s)
      Sakai Masahiro、Hikima Jun-ichi、Kono Tomoya
    • Journal Title

      Fisheries Science

      Volume: 87 Pages: 1~9

    • DOI

      10.1007/s12562-020-01476-4

    • Peer Reviewed / Open Access
  • [Journal Article] Cytosolic Sensors for Pathogenic Viral and Bacterial Nucleic Acids in Fish2020

    • Author(s)
      Mojzesz Miriam、Rakus Krzysztof、Chadzinska Magdalena、Nakagami Kentaro、Biswas Gouranga、Sakai Masahiro、Hikima Jun-ichi
    • Journal Title

      International Journal of Molecular Sciences

      Volume: 21 Pages: 7289~7289

    • DOI

      10.3390/ijms21197289

    • Peer Reviewed / Open Access

URL: 

Published: 2021-12-27  

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