2019 Fiscal Year Annual Research Report
健康増進に資する社会的ネットワーク可視化手法の開発と地域介入の効果検証
Project/Area Number |
18H05298
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
岡田 修一 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 名誉教授 (70152303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 徳彦 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (70215458)
増本 康平 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (20402985)
谷口 隆晴 神戸大学, システム情報学研究科, 准教授 (10396822)
原田 和弘 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (50707875)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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Keywords | 社会的ネットワーク定量化 / 地域介入 / 健康増進 |
Outline of Annual Research Achievements |
社会的ネットワークが、心身の健康増進に重要な役割を果たすことが報告されているが、日常生活での社会的ネットワークを定量的に測定する方法はいまだ開発されていない。 本研究では、目的1)ウェアラブルセンサを用いた社会的ネットワークの定量的計測と可視化システムを構築する。 目的2)都市部高齢化地域を対象とした社会実験によるデータの信頼性の検証とアンケート調査による健康・社会的ネットワーク指標との関連性について検討を行う。 目的3)社会的ネットワークの形成・促進を目的とした地域介入の客観的な効果検証を実施する。
令和3年度の計画は上記目的2及び目的3の達成に向けて、都市部高齢化地域在住の研究協力者38人を対象に、アンケート調査(基本的属性、健康全般、身体的・心理的健康、日常生活活動、社会的ネットワーク指標)を実施した後に、1週間にわたり、就寝時や入浴時以外の日常生活における音圧、移動距離、歩数をウェアラブルセンサにより測定するとともに、一日の行動について記録し、分析用データとした。また、大学主催の園芸教室(全2回)及びウォーキング教室(全4回)の参加者22人を対象に、開催時の全ての回において、イベント参加中の発話時間、歩数、移動距離を測定した。併せて、イベントの初回と最終回時に、アンケート調査(基本的属性、健康全般、身体的・心理的健康、日常生活活動、社会的ネットワーク指標)を実施し、分析データを収集した。 新型コロナウイルス感染状況を踏まえ、令和3年11月に初めて5人のデータを収集することができ、データ解析ソフト「社会的ネットワーク自動定量計測システム」を使って分析したところ、2人のデータに欠損値が見つかった。その欠損値を自動的に処理する機能の追加、ならびにその欠損値に対応する発話時間の表示など複数の改良箇所が明らかになったことから、データ解析ソフトの改良を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2年前から続く新型コロナウイルス感染症の影響により、令和2年度当初から計画していた地域在住者を対象とした測定データの収集及びアンケート調査が行えず、研究計画全体が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度再繰越及び令和3年度繰越によって、当初計画していた測定データの収集及びアンケート調査の実施が令和3年度末に終わったことから、令和4年度では本研究の目的 2)都市部高齢化地域を対象とした社会実験によるデータの信頼性の検証とアンケート調査による健康・社会的ネットワーク指標との関連性の検討、ならびに目的3)社会的ネットワークの形成・促進を目的とした地域介入の客観的な効果検証の実施に係る分析・検討を行う予定である。
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