2021 Fiscal Year Annual Research Report
生成的帰納演繹循環アプローチによる心の科学の新しい探求パラダイムの開拓
Project/Area Number |
20K20339
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
三輪 和久 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (90219832)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 達也 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50235967)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 認知アーキテクチャ / 認知モデル / 行動モデル / ドライビングシミュレータ |
Outline of Annual Research Achievements |
2018年度には、高速道路での合流場面を取り上げ、認知モデルに、他車の意図推定を行うモジュールを組み込むことで、他車の行動予測を踏まえて、よりスムーズに合流が行えるようになることを、シミュレーションをとして検討した。また、2019年度においては、シミュレーションの結果の妥当性を検討するために、ドライビングシミュレータを用いた実験を行った。2020年度から2021年度にかけては、これらのモデルをさらに精緻化するとともに、実験結果を詳細に分析することで、研究結果を確定し、成果報告として公刊することに取り組んだ。両者ともに、その領域のトップジャーナルに論文投稿済みであり、現在査読中の状況にある。 さらに、これらの研究をより発展させるために、Shared space(共有空間)におけるインタラクション行動に関する実験を行った。具体的には、以下の通りである。モビリティ技術の発展により、共有空間という概念が生まれた。共有空間では、モビリティと歩行者が一つの移動空間を共有する。従来の両者が分離された空間と比較して、共有空間では、すべてのエージェントが、自由に移動できるため、制約が少なく、より協調行動が重要となる。移動に伴う協調行動の性質を明らかにするために、自己コスト、他者メリット、自己ロスの指標を用いた実験を行った。その結果、緊急性のない行動を促された場合と比較して、協調行動を求められた場合には、他人の邪魔にならないように頻繁に速度や方向を変え、より早く目的地に到達することが明らかになった。
|
Research Products
(3 results)