2020 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20K20355
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉川 健 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (90435933)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮川 鈴衣奈 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (10635197)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | SiC / 液相成長 / エピタキシー / 合金溶液 / ナノ粒子 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、CVD法の代替法となりうる高速成膜手法として、Gibbs-Thomson効果により高過飽和を付与する液相成長法を考案し、超高速成長液相エピタキシャル成長の基礎的検討を実施した。 SiC微粒子を溶媒を形成する合金粉末に均一分散したタブレット、スラリーをSiC基板に載せ、赤外線加熱装置もしくは高周波加熱装置により、高速昇温、冷却過程でエピタキシャル成長を促す実験技術を確立した。SiC微粒子の粒径および粒径分布、熱処理温度、ならびに溶媒を形成する合金系が、エピタキシャル成長速度に及ぼす影響を系統的に調査することにより、1800℃1minの保持ならびに昇降温する過程で50μm超のエピタキシャル成長を得ることに成功した。またスラリー化条件の検討を実施することで、基板に任意のスラリー塗布を可能とし、制限箇所への成長層形成を実現した。 成長層の表面荒れならびに成長結晶への溶媒取り組み(インクルージョン)の抑制のため、Si-Cr溶媒を基本組成として種々の遷移金属の添加の効果を調査した結果、一部の条件においては、膜状インクルージョンを抑制し、数µm大の粒状のインクルージョンの取り込みのみに抑えることができている。ただし、表面荒れには、昇温時の溶媒合金の溶融挙動も影響することが分かっており、合金を共晶組成化するなどの検討を今後実施する必要がある。 本成長過程では、過剰分配が生じる傾向があることは掴んだが、その定量的な評価には至っておらず、調査を継続する。
|
Research Products
(2 results)