2020 Fiscal Year Annual Research Report
Food production process engineering for sustainable agricultural systems
Project/Area Number |
20K20358
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
神谷 秀博 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20183783)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
レンゴロ ウレット 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10304403)
豊田 剛己 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (30262893)
黄 光偉 上智大学, 地球環境学研究科, 教授 (30292882)
山下 善之 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60200698)
大川 泰一郎 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (80213643)
岡田 洋平 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (80749268)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 農業エンジニアリング / 人工培土 / 農業プロセスシステム / 土壌構造設計 / 土壌工学 / 植物生育制御 / 親水・疎水表面設計 / 開放型圃場 |
Outline of Annual Research Achievements |
強靭で収穫性の優れた作物生産を目的に、籾殻等を原料とする開発合成培土と既成培土による苗の育成と、開放系圃場、農地での育成試験を前年度に続き実施した。試験作物は、分担者の大川開発した高収量米「さくら福姫」、分担者豊田によるトマト、豆類、野菜等を対象とした。開発培土は市販培土に比べて、苗の根の成長を促進し根乾物重が大きく、地上部乾物重も大きかった。更に、島根県の農家圃場での実証栽培を行い、開発培土は、軽量で、労力をかけず健苗育成が可能であり、慣行栽培と同等以上の生育、収量であるだけでなく、いずれの作物も工業製品と同様に均一に成長することを確認した。これは苗の段階で、極めて均等に成長するため、その後の生育も均質性を維持することを示し、広大な圃場で、水、温度、肥料成分濃度を少ない測定点で計測、制御でも生育管理が可能となることを立証した。この培土の優れた機構の解明を、分担者の豊田、Lenggoroと実施した結果、育苗時の細根率ならびに植物体のリン酸含量が高いために、圃場に移植後の生育が良好になったためと考えられた。また、窒素分についても土壌へのアンモニウムイオンの高い吸着容量を獲得する土壌構造設計法を検討し、熱、アルカリ処理したカオリン、ベントナイトが高い吸着性能を有するなど、低環境負荷の農業のため、土壌改良の重要性も検証した。これらの物理的、化学的要因を解析・制御するためのニューラルネットワークシステムの手法で解析するため、固体粒子と水の混合相での割合を制御・解析システムを開発した。 また、分担者の黄と、持続可能な農業システムを確立するため、農業による水域汚染や水害マネジメントを考慮するため、本事業成果の展開先として、国内の中山間地域、および輸出先とする中国北西部、中国浙江省温州市で、現行農業が地下水や河川への窒素、リン等による影響を解析し、汚染メカニズムを明らかにした。
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