2018 Fiscal Year Annual Research Report
機能性結晶材料開発のための元素・サイト制御型インテリジェントX線測定の開拓
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18H05347
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
志村 玲子 東北大学, 多元物質科学研究所, 准教授 (90420009)
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Project Period (FY) |
2018-06-29 – 2021-03-31
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Keywords | X線回折 / 結晶構造解析 / 4軸回折系 / 白色X線 / エネルギー分解型検出器 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初年度の11月までに装置設計と部品の発注、装置の導入、計測ルーチンの構築、回折制御系の設定調整を行い、3月までに測定用試料の測定実験、実験結果の解析とまとめを行う予定であった。しかし、11月の時点で回析制御系の設定調整を行った結果、当初の予想に反し、受光系統だけでなく出力系統の改造・調整も必要であることが判明した。目的とする結晶試料の測定の測定精度とするためには、X線発生装置への装置搭載後、本調整、制御試験及び試験測定結果の解析を追加で行う必要があるため、研究期間を9ヶ月延長して研究を推進した。 既存の4軸回折計を別のX線発生装置に組み合わせて測定装置を構築することとしたが、既存の4軸回折計駆動のためのハードウエアとソフトウエアでは、通常の単色X線回折測定の制御しかできず、半導体検出器からの信号入力の処理や入射X線の波長を変化させた場合の制御が難しいため、ハード・ソフト共に改造が必要であった。本研究では、既存のドライバシステムを除去し、ステッピングモーターコントローラーやドライバなどのハードウエアを新たに導入して、制御ソフトSPECから制御することとした。シャッターやスリットなどを含めX線発生装置から回折計まで全ての計測系についてスクリプトによる自動操作が可能となるようにハードウエアの初期設定をし、ソフトウエアで動作の調整を行なって、装置の構築を完了した。X線のアラインメント、ガラス試料を用いたエネルギー校正などの基本的な初期作業を終了し、シリコン単結晶を用いた試験測定も完了したため、対象試料の測定試験を開始することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要に示したように延長計画の通りに進捗したため、以上の評価とした。
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Strategy for Future Research Activity |
装置の開発状況は順調であり、今後は対象試料の測定の完了と解析を迅速に進めていく。
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Research Products
(1 results)