2020 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidation of epigenetic regulation of erythropoiesis and translation to therapeutic strategy
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20K20382
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
五十嵐 和彦 東北大学, 医学系研究科, 教授 (00250738)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
張替 秀郎 東北大学, 医学系研究科, 教授 (50302146)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 造血幹細胞 / 老化 / 転写因子 / 遺伝子発現 / 骨髄異形成症候群 |
Outline of Annual Research Achievements |
様々な細胞株および組織では、SAM濃度の低下に応じてSAM合成酵素の発現が誘導される補正機構が存在することも見いだしているが、赤芽球ではこの補正機構が発動しないことを発見した。すなわち、赤芽球にはSAM濃度低下を維持しシグナルに変換する機構が備わっていると考えられた。しかし、赤血球造血が促進される具体的な機序や赤血球造血でのSAMの役割、補正機構阻害の仕組みはまだ不明であった。そこで下記の研究1)~3)を進め、ほぼ研究を完成し、論文を投稿し審査結果を受けて改訂を進めている。 1) 赤芽球の網羅的エピジェネティック修飾変動解析;メチオニン回路酵素阻害により生じるエピゲノム変動を明らかにした。メチル化が低下するゲノム領域を特定し、近傍遺伝子群の発現に大きく影響を及ぼすことを確定した。また近傍遺伝子機能のオントロジー解析により推定し、細胞分化促進機構を明らかにした。 2)赤芽球のRNAメチル化解析; 成熟RNAの安定性に関与するメチル化アデニン(m6A)の変動について、抗m6A抗体を用いたChIPで検討したが、グロビン遺伝子mRNAではその発現上昇につながると思われる変化は検出できなかった。 3)SAM合成酵素mRNAの3’非翻訳領域(UTR)にはSAM濃度に応答してメチル化され、同mRNA半減期を短縮させる機構が存在することを既に報告している。赤芽球ではこの制御が作動しないことでSAM量低下をシグナルにすると予想される。この制御系に関わる因子について、赤芽球とリンパ球では細胞分化時の発現変化が大きく異なることを見いだした。これが赤血球に特有の制御をもたらしていると考えられた。
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[Journal Article] Methyl-Metabolite Depletion Elicits Adaptive Responses to Support Heterochromatin Stability and Epigenetic Persistence2020
Author(s)
Spencer A. Haws, Deyang Yu, Cunqi Ye, Coral K. Wille, Long C. Nguyen, Kimberly A. Krautkramer, Jay L. Tomasiewicz, Shany E. Yang, Blake R. Miller, Wallace H. Liu, Kazuhiko Igarashi, Rupa Sridharan, Benjamin P. Tu, Vincent L. Cryns, Dudley W. Lamming, John M. Denu
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Journal Title
Molecular Cell
Volume: 78
Pages: 210-223
DOI
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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