2019 Fiscal Year Annual Research Report
Realization of Legal Compliance Mechanism for AI
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19H05470
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | National Institute of Informatics |
Principal Investigator |
佐藤 健 国立情報学研究所, 情報学プリンシプル研究系, 教授 (00271635)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
NGUYEN MinhLe 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (30509401)
対馬 かなえ 国立情報学研究所, アーキテクチャ科学研究系, 特任助教 (80754663)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 法規範遵守 / 法律とAI / 人工知能 / 矛盾検出 / 矛盾解消 |
Outline of Annual Research Achievements |
人工知能が社会に進出することにより、人工知能が実世界と密接に関わる状況が出現してきた。それに従い、人工知能の引き起こす法律問題が生じるため、第一義的に、人工知能に法律を遵守させる機能を実装することが、重要になると考えられる。 しかし、技術の急速な進歩に対応して、新しい法律が次々に作られると考えられるため、新しい法律を迅速に人工知能に実装する必要がある。このため、本研究では、(1) 要件事実論推論システム PROLEGを用いて、法律および人工知能の行為規範を論理的に表現する手法を開発し、(2) これらの論理的表現から、仮説推論を用いて、scaling upのできる行為規範における法律との抵触検出手法の開発を行い、(3) 帰納推論を用いて、行為規範のどの部分を変更したら、抵触を解消できるかを示唆する scaling up のできる手法の開発を行うことにした。応用としては、GDPR(General Data Protection Regulation)という個人情報保護法とそのデータを扱うAIエージェントの法的遵守機構を考えている。今年度は、(1),(2)に関しては、準備段階として、The Open Digital Rights Language(ODRL)を援用したGDPRの表現および、それをASP(Answer Set Programming)に変換して、矛盾検出を行う手法を検討し、さらに、PROLEGによるGDPRの表現を検討した。また、(3)に関しては、同じく準備段階として、抵触が見つかった場合のルールをどのように変更して、抵触が解消するかについてインタラクティブなアルゴリズムを開発した。(1)に関連して、自然言語で書かれた法律をPROLEGに変換する手法についても検討し、そのための基礎技術を開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究テーマ(1), (2), (3)についてそれぞれ準備段階としての検討を完了しており、来年度からの本格的実装の足がかりを構築したため。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)については、今年度行った、PROLEGによるGDPRの表現は、data transferのある一部の条文について試験的に記述したものであるため、GDPRの複数の条文についても正しく矛盾が検出することを確認する。(2), (3)については、別々に開発している矛盾検出手法と矛盾解消手法を結合したシステムを構築する。また、法律文の論理式化についての技術をさらに発展させる。
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Research Products
(12 results)