2019 Fiscal Year Annual Research Report
A Challenge for detection of cooper pair spin current
Project/Area Number |
19H05522
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
白石 誠司 京都大学, 工学研究科, 教授 (30397682)
|
Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2023-03-31
|
Keywords | 超伝導 / トポロジカル / 純スピン流 / クーパー対 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究開始年度の2019年度は、実質的に研究期間が半年ということで、主に本研究遂行の効率的遂行のための理論的バックボーンの整備と、対象材料の絞り込みを行った。
理論面では、トポロジカル物性やスピントロニクス分野の傑出した理論家を博士研究員として雇用することで、トポロジカル超伝導・Rashba型超伝導の基礎について講義をしてもらいながら実験家と理論家の認識のギャップを埋めつつ、これらの材料系におけるクーパー対純スピン流生成とその検出について基本的な実験コンセプトの再確認を行った。また本学理学研究科の、やはりトポロジカル物性を専門とする若手理論家にも研究構想を説明し、最適な材料の選定を行った。
実験面では、極低温での純スピン流信号検出のために必要な測定系の再整備を行うと共に、本研究遂行に現状最適であると判断されたFeTeSeについて、本学理学研究科の実験家から良好な試料が迅速に提供可能ということだったので、共同研究を開始することとした。3月末に純良なFeTeSeバルク試料の提供を受け、これからそれを薄膜化→デバイス化しながら超伝導性の検証を行うこととした。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2年目以降の具体的実験を進めていくための理論的・実験的基盤を順調に構築することができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
2年目はFeTeSeバルク試料の超伝導性を確認しながら、薄膜デバイス化することによる超伝導性への影響、同薄膜への磁性薄膜成長、磁性電極とFeTeSe界面の電子構造の理解を進め、クーパー対生成とその検出のためのデバイス物理・物性物理面での基盤を構築する。
|