2019 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19H05526
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
花田 和明 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (30222219)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
胡 長洪 九州大学, 応用力学研究所, 教授 (20274532)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2025-03-31
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Keywords | 液体金属 / MHD発電 / 乱流起電力 |
Outline of Annual Research Achievements |
液体金属を高所に揚げておいて磁場中を通過させて落下する際の運動エネルギーを電磁流体的効果で電気エネルギーに変換して取り出すことを目的とする。令和元年度は最大1Tの電磁石を用いて、磁場中を通過する金属及び非金属の流路中の液体金属の観測を行った。液体金属が0.3T以上の磁場中で電磁石下流において流路内で狭隘化することを観測した。この狭隘化において流路に流れる電流の影響を調べるために、流路を金属と絶縁体で行い、狭隘化を確認したところ、きな違いはなく、狭隘化は流路に流れる電流の影響は小さいことが確認された。狭隘化は磁場の強度によって変化することも確認された。この結果を定量的に観測するために超音波流量計を設置した。計測条件を整え、正確な流量を得るための準備を行った。また、液体金属の磁場中の変化をシミュレーションするために電磁流体に対応したSPH法によるCFDコードを開発した。開発したコードに必要な磁場分布をホール素子を用いて計測し、開発した計算機コードに入力して計算を実施した。定量的な確認を行うために、より精度の高い流速の観測と磁場の計測を行う必要があることを確認している。開発したコードによる計算は国際会議で発表され、ベスト学生発表賞を受賞している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画では、液体金属発電のための基礎実験装置の開発とCFDコードの初期開発を目指していた。液体金属として常温で液体の金属であるガリンスタン(GaInSn)を用い、基礎実験装置を製作し、1Tまでの磁場を発生できる電磁石を用いて、磁場中を流動する液体金属の挙動を観測できる装置を製作した。結果として0.3T以上の磁場で液体金属の狭隘化が観測された。この狭隘化において流路に流れる電流の影響を調べるために、流路を金属と絶縁体で行い、双方で大きな変化がないことを確認した。この結果、狭隘化は流路に流れる電流の影響は小さいことが確認された。また、基礎実験と比較できる粒子シミュレーション(SPH法)の開発は順調に実施され、国際会議で発表されている。一方、実験とシミュレーションの比較のためには流速分布の計測が必須ではあるが、現在超音波流量計を用いて計測を開始している。以上のようにおおむね研究は順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
ガリンスタン(GaInSn)を用いた基礎実験装置で超音波流量計での流速分布測定法を確立する。磁場の詳細計測と流速測定を組み合わせて開発したシミュレーションとの比較を行うことでシミュレーションの妥当性を確認する。落下実験を実施するために磁場中での運動をシミュレーションで予測したうえで、ガリンスタン(GaInSn)を用いた落下装置を製作する。製作した落下装置を用いて観測を行い、シミュレーションの結果を確認する。高価なガリンスタン(GaInSn)を用いた実験から、加熱した錫の実験に移行する。加熱には大きな電力とやや大掛かりな装置が必要になるが、これらは現有設備を流用する。装置製作には開発したシミュレーションを活用しする。さらに発電装置の開発に着手する。発電は電磁流体効果を使うため、さらにシミュレーションコードの開発が必要となる。このための基礎実験をガリンスタン(GaInSn)を用いた基礎実験装置を実施して発電効率や電気の抽出法の開発を並行して行う。、
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] Overview of recent progress on the QUEST experiments2019
Author(s)
Kazuaki Hanada, Hiroshi Idei, Yoshihiko Nagashima, Ryuya Ikezoe, Makoto Hasegawa, Takumi Onchi, Makoto Oya, Kengo Kuroda, Shoji Kawasaki, Aki Higashijima, Takahiro Nagata, Shun Shimabukuro, Shinichiro Kojima, Hatem O ELSerafy, Naoaki Yoshida, Kazuo Nakamura, Atsushi Fukuyama, et.al.
Organizer
20th International Spherical Torus Workshop (ISTW2019)
Int'l Joint Research
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