2019 Fiscal Year Annual Research Report
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19H05570
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
瀬尾 和哉 山形大学, 理学部, 教授 (60292405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河村 良行 福岡工業大学, 工学部, 教授 (90167362)
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Project Period (FY) |
2019-06-28 – 2022-03-31
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Keywords | 磁力支持天秤 / スポーツ工学 / 空気力計測 / 風洞試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は,1)山形本学版磁力支持天秤の設計と製作,2)磁力支持天秤によるヤリに働くありのままの空気力測定を行った. 1)研究分担者である福岡工業大学・河村教授(現,名誉教授)が以前設計された磁力支持天秤装置を基に山形大学版磁力支持天秤装置を製作した.3月末に完成した.先行する東北大学流体科学研究所のそれとは異なるコイル(電磁石)配置で,その数も少ない.また,位置検出法もレーザーを使った方法で,同研究所のLEDライトとラインセンサによる方法とは異なっている.本学版磁力支持天秤は,シンプル構造で壊れにくい・メンテナンスが容易等の利点がある.通風試験は,2020年度に行う.現在,磁力支持天秤装置に不具合が生じたため,メーカーで改良中である. 2)現在,国内で唯一の磁力支持天秤装置を備えている東北大学流体科学研究所の同装置を借用し,ヤリに働くありのままの空気力を測定した.その結果,支持棒の有無によって,揚力,抗力,ピッチングモーメントに差があることが明らかになった.また,動的なヤリ(ピッチング振動)に働く空気力も測定した.飛翔中のヤリは,必ずたわみ振動しながら飛翔する.動的模型の風洞内での実現が容易である点が磁力支持天秤のもう一つの長所である. これらの結果を日本機械学会シンポジウム:スポーツ工学・ヒューマンダイナミクスで発表したほか,この結果を利用した投出し条件の最適化に関して,日本流体力学会,韓国機械学会・日本機械学会バイオエンジニアリングジョイントシンポジウム(招待講演)等で発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は,上記1)&2)の通り,予定通りに進捗したと判断している.
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Strategy for Future Research Activity |
本学版磁力支持天秤装置をハード&ソフトの両面からブラッシュアップする. ハード的には,位置校正,力較正試験用に精密6軸ステージ,分銅,非磁性体工具をそろえていく. ソフト的には,正確,高速なフィードバックを完了するための位置検出法の検討,比例定数,積分定数等の決め方,各々の供試体に対する測定の対策・工夫等を実行する.
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