2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of super-efficient fish culture protocol without feeding
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20K20574
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
三浦 猛 愛媛大学, 農学研究科, 教授 (00261339)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 智恵美 広島工業大学, 環境学部, 教授 (90518002)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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Keywords | 成長 / 成熟リスク / 給餌コントロール / 絶食 / 魚類養殖 |
Outline of Annual Research Achievements |
ゼブラフィッシュを用いて絶食による成長への影響を観察した。孵化後3ヶ月のゼブラフィッシュ雌雄をそれぞれ2群に分け、一群は1週間絶食の後飽食給餌、もう一群は対照として常時飽食給餌として、42日間飼育し体重および体長の推移を観察した。その結果、対照群では雌雄とも、順調に体重体調とも順調に増加していったのに対し、絶食群では、絶食により停滞した体重・体長が、給餌再開後に成長速度が著しく上昇し、実験終了時には、対照群の体重・体長を追い越した。次に絶食期間を2週間に延長して、同様の実験を行った。その結果、1週間の絶食と同様、給餌再開後、絶食群の成長速度は著しく増加した。しかしながら、実験終了時までに、対照群の体重・体長を追い越すことはなかった。以上の実験を2回繰り返したが、いずれの実験でも同様の結果が得られた。 実際のマダイ養殖漁場で、絶食が養殖真鯛の成長に及ぼす影響を観察した。8000尾のマダイ2歳魚を収容する養殖筏2台を用意し、そのうち一台の養殖筏を3月中旬から3週間絶食を施し、もう一台の養殖筏を対照群として週二回給餌を行い、1ヶ月ごと供試魚100尾の体重・体長を計測した。その結果、マダイにおいても絶食期間に成長遅滞が認められたが、給餌再開後、成長速度が著しく増加し、試験終了時の7月には絶食した生簀のマダイは、対照の生簀に比較して、体重が有意に増加した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナウィルス感染症による全国的な非常事態宣言等の対応のため、当初予定していた実証試験等が行えなかったが、補足する実験を行ったため、当初予想していた成果は十分に得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度実施できなかった計画を補足的に行うとともに、次年度の計画に従い研究を遂行する。
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Causes of Carryover |
コロナウィルス感染症による非常事態宣言等により、当初予定していた実証試験を行わなかったため、次年度使用額が生じた。次年度は本費用を使用し、実証試験を充実させる予定である。
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