2022 Fiscal Year Research-status Report
Revealing the New Hindustani Language as a lingua franca
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20K20693
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
ハーン アーミル・アリー 東京外国語大学, 世界言語社会教育センター, 准教授 (80436659)
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Project Period (FY) |
2020-07-30 – 2024-03-31
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Keywords | ウルドゥー語 / 南アジア |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ウルドゥー語、ヒンディー語というこれまでの枠組を越えた、共通語としての役割を果たしている言語(本研究では「現代ヒンドゥスターニー語」と呼ぶ)の言語学的側面の多様性の実態を解明することにある。 本研究の主たる目的は、インド、パキスタンに限らず、世界各地の移民の間で用いられている共通語「現代ヒンドゥスターニー語」の多様性を、1言語の地域変種という観点から捉え直す点にある。それにより、従来のヒンディー語やウルドゥー語という枠組では捉えきれなかった特徴を浮かび上がらせることができ、それは、南アジアをはじめとして、「現代ヒンドゥスターニー語」の話者が分布する各地域の複雑な言語状況を理解するための一助となる。 その研究成果の一端を、所属機関での授業等に活用すべく、主として日本語母語話者向けのウルドゥー語聞き取り、読解、会話練習などのも区的別にテキストを用意し、実際の授業で活用した。その際に学生からの要望をくみ取る形で、より使いやすいテキストとして整備すべく改良を加えている。 また、ウルドゥー語の慣用表現および諺についても、韻文で用いられているものを中心に収集しており、学生や一般をも対象とした慣用句辞典という形でウルドゥー語を取り巻く文化を知るための副読本のような形での出版を考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本補助金採択直後から続いたコロナウイルス蔓延のため、主として海外におけるデータ収集を目的とした調査に遅れが生じている。夏季休暇中にパキスタン国内での調査は実現したが、それ以外の地域での調査がまだできていない。すでに収集したデータ整理はほぼ計画どおりに進んでいる。また、最終的な成果として、出版を予定しており、そのための校正作業も継続中である。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ・ウイルス蔓延のため、海外における調査に若干の遅れが生じていたため、1年間の期間延長を申請した。2023年度は最終年度に当たるが、遅れていた海外でのデータ収集を目的とした学術調査を実施するとともに、調査実施後には、収集したデータ整理、公開等に向けた作業を行う。また、合わせて出版を前提としたデータ校正も並行して行っていく。
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Causes of Carryover |
コロナウイルス蔓延により、研究計画が遅れ気味であったため、1年間の期間延長を申請したため、次年度使用額が発生している。最終年度に当たる2023年度は、実施できていなかった海外でのデータ収集を目的とした学術調査を実施するほか、最終的な成果公開に向けた、データ整理、公開のための校正作業を実施予定である。
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